地籍調査の図根多角点と日本測地系での基準点によるズレ

(ご存知でしょうが 2)

●地籍調査と図根三角点

古い時代の地籍調査実施地区に目を向けると,日本測地系で測量がされ,その成果が収められています。

ここで問題にしたい地籍調査実施地区は30年以上前に実施された昭和40年代〜昭和60年代の図解法によるものです。

地籍調査の手順として,四等三角点から地籍図根三角点が設置され,その地籍図根三角点を結ぶ形で図根多角点が設置され,その図根多角点から平板測量により一筆地の境界点は観測され,地籍図に成果として表示されています。地籍図は認証され,法務局に法14条第1項地図として備え付けられました。

古い時代の図根三角点は三角測量で観測・計算したものです。

地籍調査から年数が経過すると,徐々に現地の図根多角点は亡失していきます。現地の図根多角点が亡失すると,近傍の図根多角点から現地に新たな図根多角点を設置して補っていたのですが,その近傍に残っているはずの図根多角点も亡失していきます。

この町では図根多角点に5センチ角,長さ30センチ程度のコンクリート(セメント)杭を使用しています。根巻きはされず,素掘りの状態で現地に設置されており,設置場所も町道や里道の中が多く,生活改善のための舗装工事や改良・拡幅工事により,一気に亡失が進んでいきました。

昭和60年代になると,光波測距儀等,測量器械そしてパソコンのめざましい進歩があり,測量方法も結合多角方式で簡単に計算ができるようになり,個人の土地家屋調査士でも図根三角点を与点とする路線測量が可能になりました。

私自身も昭和61年の鷹子14条地図の図根点班として経験を積み,路線を結ぶことの意味について理解することが出来ました。そこで,昭和62年頃から,業務を行っている町の図根多角点や図根三角点を複数調査して,図根三角点や多角点同士を結ぶ路線測量を行い始めました。

地籍調査担当課で資料を調査したところ,この町には300点程度の図根三角点がありました。山奥の図根三角点は使用することもないので調査する必要がなく,業務に直結する平野部だけを現地調査しました。80点程を調査しましたが,多くの図根三角点は10センチ角,長さ60センチの御影石を使用しているようです。人が頻繁に立ち入らない山の中腹にあるようなものは素掘りのようですが,現地では50センチ以上が埋められ,平地部にあるものはコンクリートでしっかり固定してあり,ほとんどが良好な状態で残っていました。

このような図根三角点のうち実際に使用したものは50点ほどでしたが,500〜700メートル間の隣接する図根三角点同士を結合多角測量で結んでみると,ほとんどが10センチ程度の閉合差となりました。

その中でも,図根三角点の組み合わせにより30センチ程度の閉合差が生じることもあり,いろいろ組み合わせを変えて結合多角測量を行っているうちに,精度の悪い図根三角点が特定出来ました。JRの線路の土手にあり,異動している可能性のあるものや,隣接する図根三角点は平地やなだらかな丘の上にあるが,それらとの距離が200メートル程度しか離れず,山頂にあるものでした。これは,平野部を測るためではなく,山の部分を測量することを主体に設置されたもので,平野部とは連携していないのかもしれません。また,調査後,町の事業や県の事業による大規模な土地造成により撤去されたものもありました。

近傍で使用出来る四等三角点があれば,四等三角点と図根三角点を使用して図根点測量を行いました。

四等三角点同士を結ぶ結合多角測量については図根点測量の距離の制限からすると制限を超えることになるのですが,自分の業務に利用しやすい場所は積極的に四等三角点同士を結ぶ図根点測量も行い,平成になるころには,すべての測量を公共座標で実施するようになっていました。

そのような私の経験からすると,四等三角点同士を結ぶと閉合差は2センチ程度,四等三角点と図根三角点を結ぶと10〜15センチ程度,図根三角点同士を結ぶと10〜30センチ程度と思われました。

●図根三角点と日本測地系での基準点

日本測地系での四等三角点の精度は地籍調査時から変わることはありませんが,昭和40年〜50年代の古い時代の地籍調査では図根三角点は四等三角点からの三角測量によるものです。その際に使用された器械は20秒読みのトランシットが大半でしょう。

愛媛県ではそのような地籍調査が7割を占めています。

昭和50年代後半になると測量器械の進歩は目覚ましく,布テープから鋼巻き尺,そして距離を光で測る光波測距儀,トランシットもバーニャ式からマイクロ読み,そしてデジタル式になっていきました。

一般的なトランシットの精度も20秒読みから10秒,5秒読みへと一気に良くなり,ついには一体型の光波測距儀が我々土地家屋調査士の手に入れることの出来る価格で出現しました。

そのような状況の中,私自身は,平成6年から仲間達とTSによる1級,2級の基準点測量の実務研修を開始し,平成8年(1996年)には,GPSを共同で購入しました。その結果,大がかりな基準点測量実務研修を実施出来るようになり,業務を行っている町の平野部に,四等三角点を与点として2級基準点を十数点設置することが出来ました。

自分の業務としてもGPSやTSで設置した2級基準点から,TS測量により3級基準点を設置していきました。見晴らしのよい,利用のしやすい位置にある図根三角点については,その位置で改めて観測を行い,新設基準点として計算しました。

更に,実務研修のおかげでGPS解析について理解することが出来,自分の業務にもGPSを使用することが可能となり,世界測地系に改正される平成14年までの間に,これまでに設置した2級基準点を与点として,GPS測量による基準点測量を行い,かなりの数の3級基準点を設置することが出来ました。

その中にはTSで測量したものを改めてGPSで観測をやり直したものや,図根三角点を3級基準点として改めてGPSで観測したものもありました。

その結果,日本測地系で四等三角点を与点とした3級基準点測量の成果を正しいものとして,地籍調査の図根三角点の座標値と比較してみると,その位置誤差(閉合差)は0.15〜0.20メートル程度であり,TS測量で図根多角測量をした結果とほぼ同様でした。

●図根多角点と4級基準点

地籍測量では,図根三角点を与点として,路線測量により図根多角点が設置されています。

その際に使用された器械は,20秒読みのトランシットと鋼巻尺と思われます。図根多角点の路線については,現在のような厳密網計算によるものではなく,簡易網平均で計算されており,交点計算が使用され,お互いの路線の誤差配分がなされています。測量計算については現在のようにパソコンで簡単に計算の出来る時代ではなく,ソロバン,計算尺,対数表を使用しながらであり,大変な苦労をしていた時代で,観測者や測量計算をする者に,かなりの測量知識が必要であった時代です。

日本測地系の基準点から現地に残る図根多角点を観測してみると,ある程度の位置誤差があることは事実です。ただ,図根三角点の位置誤差が15センチほどあるので,それ以上の位置誤差があったかというと,30センチ以上になる場合もあり,15センチよりも少ない場合もありました。図根多角点には個別の位置誤差があり,隣接する図根多角点は,ほぼ同様の一定の位置誤差を共通して持つことは間違いないようです。

この位置誤差を考察するにあたり,気を付けなければならないことがあります。ここで,地籍調査地区で図根多角点が亡失した時の処理について,少し振り返ってみましょう。

●図根多角点が亡失した時

地籍調査が完了した時点では図根多角点が現地に残っており,さほど問題とならなかったことなのですが,そのうち依頼地を観測したと思われる図根多角点が亡失してしまうと,隣接する図根多角点2点を使用して40〜50メートル程度を開放測量で依頼地が観測出来る位置に新設の図根点を設置します。

この場合,新たな図根点の座標値を使用して,境界点を観測もしくは復元しても,法14条第1項地図で境界点を読み取りした位置についてさほど相違を感じることはありませんでした。

近傍に残る図根多角点が,依頼地から100メートル以上の距離となると,開放測量で新設の図根点を設置してみれば,それなりに境界点の観測や復元はできるのですが,図根点自体そのまま信頼して良いのか疑問を持ち始めます。

そこで,近傍に残る図根多角点の位置が依頼地から100メートル以上の距離になれば,図根多角点同士を結んで新たな図根多角点を設置していきます。新設した図根点についてその精度の計算ができるようになり,図根点自体の信頼度が確認できるようになりました。

しかし,その図根多角点同士を結ぶ作業も,1次路線のものならば比較的良いのですが,2次路線となり,更に異なる路線のものを結合すると,たちまちその精度は悪くなっていき300分の1というような精度になり,使用して良いものなのか迷うようなものになりました。

逆に,かなりの距離を結んだが,精度が非常に良い場合もあります。しかし,そのかなりの距離を結んだ路線で設置した新設図根点から境界点を観測したり,復元したりすると現地の境界点と法14条第1項地図で表示される読み取り座標とかなりズレた位置になってしまう。

これについては,測量に慣れ,知識も増えるとその原因が簡単にわかることになります。

取り付けをして結合トラバース測量はおこなっているのだけれど,路線の距離が非常に長くなり,その距離と閉合差を比較したために精度がよくなっているように見えている。また,ふくらみ過ぎた風船のような形になってしまった。閉合トラバース測量そのもので,新設図根点は与点からすると遠い位置になってしまっている。路線の形を無視して全く関係のないような位置から,座標値を得るためだけに無理矢理依頼地の近傍に図根点を設置したような場合,精度は良く見えても本来の方法ではないために結果の保障が出来ないという状況でした。




●ある事実

ここで,皆が知っている事実があります。

それは,亡失した図根多角点を厳密に元の位置に復元することは出来ないという事です。

仮に,亡失した図根多角点の位置に,完全に一致した状態で新たな図根点を設置したとしても,条件の相違により,座標値にズレが生じてしまうということです。

地籍調査の図根多角点が現地に残っていて,更に隣接する図根多角点も残っている場合,図根多角点に器械を設置して,直接隣接する図根多角点との距離をチェックすることの出来る状態であったとしても,1ミリの相違もないという経験は無いと思われます。

地籍調査の成果品である図根多角点成果簿をみれば,古い時代のものは距離がセンチで表示されています。路線の閉合差も思ったよりあり,これらが誤差配分されていることは間違いありません。そのため,直接観測した距離が1センチも無い状態であれば,異動のないものとして,そのまま使用することになります。

これは現在のトラバース測量でも同様でしょう。現在の測量器械の精度ですから,その許容誤差が2ミリまでなのか5ミリまでなのかは,各自の判断によることになりますが,多かれ少なかれあると思われます。

亡失した図根多角点が含まれる路線も測量条件等により,誤差を配分する条件が相違しますの,同一路線に残る図根多角点を使用して,亡失した図根多角点の範囲を再び多角路線で観測して,新設の図根多角点を設置してみても微妙な相違が生じます。したがって,他路線の図根多角点を使用して閉合トラバースのような測量をしてしまうと,図根多角点の位置は全く同一位置であっても,(図1)のように得られた座標値が示す位置はかなり相違することにもなりかねません。




しかし,その図根多角点(新設図根点)と境界点の位置関係は全く変わりないのですから,図根点の座標値が相違すれば境界点の座標も,その相違する分だけ,(図2)で示されるように移動して表示されなければなりません。

法第14条第1項地図では,亡失した図根多角点から観測された境界点位置が表示されています。

その位置を地図から読み取りをして境界点座標として使用しているために,新設図根点の座標値との関係からすれば,亡失した図根多角点と境界点との位置関係において,境界点の座標値はそのままですが,新設図根点の座標値は本来の位置よりも相違する座標値を使用することになっています。

つまり,図根多角点の座標値はそれぞれ黒丸の位置を示しますが,境界点の位置は最初の白抜きの四角の位置での座標値の表示になっています。

前章で説明した条件の交差により起るズレです。地籍調査時に発生している誤差ではなく,後日の事情により発生したズレで,このズレを,今までスライド量として説明していました。

●比較する物差しとして

このズレと認識しているものの大部分の量は,自己流の測量方法で比較しているために自分で引き起こしたズレといっても良いのかもしれません。

地籍調査の成果を確認するために自己流の物差しを使用すれば,他人がその人流の物差しで確認すると,全く相違した結果になります。これでは,他人に説明も出来ず,説得力もありません。

鷹子14条図根多角点検証記録でも解るように,個々の図根多角点の位置については与点のズレを基本的に持っており,それに複雑なズレが加わっていることは間違いありません。

そのズレを観測するための物差しは,誰が行っても同じもの,つまり一定基準に合ったものを使用する必要があります。JIS規格のような統一された物差しで,誰がみても同じ量を示すようなものでなければなりません。

測量の場合,観測の上手下手もあるでしょう。

観測方法,観測内容,計算方法については統一された基準により行い。基準以上のもので確認するべきでしょう。その点,連合会の定める調査・測量マニュアルも国土交通省の公共作業規程に準拠しています。測量において基準となり比較するものと言えば,国土交通省の公共作業規程であり,具体的には基準点測量になります。

前章で記載していますように,日本測地系から世界測地系への変換で相違が生じることはありますが,まず日本測地系で実施した地籍調査の成果を日本測地系で設置された基準点と比較してみましょう。

日本測地系で設置された地籍調査の図根三角点の成果と3級基準点との間には,同じ四等三角点の成果を使用しているにも関わらず,作成方法の相違,観測方法・計算方法の相違によりズレが生じます。



(図4)は(図3)の地籍調査で設置された図根三角点について,四等三角点を与点として3級基準点測量を行った場合の新たな座標値とを比較したものです。

一定の方向・距離のズレではなく,いろいろな方向・距離でズレている事が解ります。




そして(図4)の図根三角点から設置された図根多角点と3級基準点から設置された4級基準点の比較についても鷹子14条第1項地図地区の検証と同様のズレが生じていると思ってもらえばよいでしょう。

鷹子14条第1項地図は図根多角点が現地に残っているので,明確なズレを表示出来ますが,地籍調査地区の図根多角点は亡失しており,このような比較を行うことは出来ません。

もし,現地に図根多角点が残っていて,新たに設置した3級基準点や4級基準点からその図根多角点を観測することが出来れば,その座標値の相違から,このズレについて容易に理解することができるものと思われます。

●法14条第1項地図からの境界点読取り座標

図解法の地籍調査の場合,境界点について数値の成果品はなく,地籍図(法14条第1項地図)からの読みとった座標値が境界点の座標値として便宜的に使用されます。

地籍調査は四等三角点を与点として,図根三角点,図根多角点と設置され,図根多角点から一筆地の境界が観測されており,結果的に観測を行った図根多角点の位置が平板上に座標値をもとにプロットされ,その位置を原点としてその一筆地の形状が相似形で表示されることから,結果的に一筆地の境界点の座標は,法14条第1項地図から読み取ることが出来るとされています。

図郭枠の座標値を利用して読み取りされた境界点の座標値は,観測した図根多角点の座標値と関連しますが,平板測量の成果であるため観測時の誤差,プロットする時の誤差,読取る時の誤差は生じることについては止むを得ないでしょう。

更に,現地に地籍調査時の境界点が明確に残っていれば,それこそ,原点(0.000,0.000)の任意座標で表示しても問題ないのです。ただし,その境界点の異動の有無については,図根多角点との関連でチェックをするか,境界点相互の関係でチェックすることになります。

しかし,現地の図根多角点が亡失している場合はどのようにすればよいのでしょうか。

30年以上年数が経過している訳ですから,どの境界点が正しいのか不明という状況です。

そのような境界点の確認・復元ということになります。

●図解法による地籍調査地区では

ここで,改めて説明する必要はありませんが,図解法による地籍調査の境界点の座標値は法14条第1項地図から読み取りをした座標値であること。境界点の座標値はそれを観測した図根多角点からのものであること。

地籍調査の図根多角点は亡失している。そしてその図根多角点の作成過程・計算方法は基準点とは少し相違している可能性のあること。もし,図根多角点を現在の基準点に適合するようにすれば,同じ日本測地系であってもその座標値は相違する可能性がある。

その理由として,路線の組み方・計算方法が相違している。一番の理由は,古い時代の測量器械,計算方法であったこと。これは,物理的にも仕方のないことです。

●現実的な復元方法

今,古い地籍調査地区の境界の復元方法として,現地に残る図根多角点を探し,その図根多角点から境界点を復元・確認をする方法が最良の方法ですが,残念ながら一筆地を直接観測した図根多角点については時間の経過とともに亡失しています。

境界点については法14条第1項地図から境界点の座標値を読み取ることで対応出来ます。近傍の図根多角点も亡失しています。そこで基準点については世界測地系で,GPS測量により電子基準点を利用して設置することにします。

この方法が一番現実的で,見掛け上の座標値は一番正確なものを得ることが出来る方法でしょう。

境界点の日本測地系から世界測地系への変換については,TKY2JGDによるパラメーター変換をおこないます。新設の基準点は世界測地系で電子基準点からのGPS測量により直接得られた座標値ですので,条件の交差により新たな誤差が生じます。

しかも,前章で,日本測地系の基準点とその基準点から観測した境界点,日本測地系から世界測地系へTKY2GJDによりパラメーター変換した基準点・境界点,世界測地系で電子基準点を使用しての基準点と境界点の関係について,条件の交差により思わぬズレが生じることは説明したとおりです。

そして,ここでは,日本測地系の基準点・基準点から観測した境界点の前に,地籍調査により設置した基準点(図根三角点・図根多角点)と基準点から観測した境界点という項目が最初に入ることになります。

つまり,地籍調査の図根三角点・図根多角点の座標値により,法14条第1項地図が作成されています。@最初に図根多角点の座標値と図根多角点から観測された境界点の座標値(法14条第1項地図読み取り値)があります。A図根多角点亡失のため日本測地系で設置した基準点と基準点から観測した境界点の座標(日本測地系境界点座標)があります。B日本測地系での基準点座標と日本測地系基準点での境界点座標をTKY2JGDによるパラメーター変換を行う。C世界測地系で電子基準点からの基準点座標と電子基準点を使用した基準点から境界点を観測した座標値

というようにまとめる事が出来ます。

ところが,境界点の不動標識が明確であれば,基準点の座標がそれぞれの条件で相違したとしても,そこからの基準点から境界点を観測すれば正しい座標値が得られることになり,何も問題はありませんが,境界点自体が不明の場合,そのようにはなりません。

まず,境界点を表示するものと言えば,法14条第1項地図からの境界点の読取り座標を使用することになります。一方,その境界点の観測を行った図根多角点は亡失しています。

その地籍調査の図根多角点がどの程度のズレが生じていたのかを調べるためには,日本測地系での基準点とはどの程度の相違があったのか,境界点と図根多角点の関係について,日本測地系での基準点とどのような関係があったのが解れば,それをそのままTKY2JGDによるパラメーター変換を行い,世界測地系での基準点と境界点の関係にすることは可能です。

そして,世界測地系での電子基準点からの基準点との関係にするには,ある程度の誤差をもつことを承知であれば,復元は可能ということになります。

つまり,地籍調査の図根多角点の座標値,境界点の座標値,そして日本測地系での基準点座標・境界点座標との差,世界測地系で電子基準点から設置した基準点と境界点の座標の関連性が解れば,それなりの対応は可能になります。




つまり,(図5)のような関係になっています。本来,図根多角点のあった同一位置に新たな基準点を設置することはありませんが,こうすることにより説明を容易にしていますので,ご了解ください。

全ての基準点と境界点の関係は同一として下さい。

(図5)は,地籍調査の図根多角点と境界点,日本測地系での基準点と境界点をTKY2JGDによるパラメーター変換を行い,その座標値の位置で表示しているものとします。

実際の関係でいくと,既設図根多角点と一筆地の関係を示す座標値は白抜き点線表示と太い点線による関係,日本測地系による新設図根点と境界点については点線の灰色表示と細い点線による関係,電子基準点使用基準点と境界点の関係は濃い灰色実線表示と実線による関係です。

しかし,安直に,図根多角点から観測された境界点と世界測地系で電子基準点から設置された基準点との関係,つまり白抜き点線表示の一筆地と濃い灰色表示の基準点の関係になり,直接観測されていない一点鎖線の関係になっています。

このような関係になっているにもかかわらず,そのまま座標値による比較で処理しているのです。

この条件の交差によるズレは0.60メートル程度の場合もあります。地図の精度が乙1程度だと,位置誤差の平均二乗誤差が0.25メートル,公差が0.75メートルですから誤差範囲と考え,そのまま処理をしていませんか。

逆に1メートル近くになる場合もあります。簡単に地図訂正を行ってはいませんか。



地籍調査の図根多角点と日本測地系での基準点によるズレ
     
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