はじめに


 図解法による国土調査を完了し、その地籍図が法17条地図になっている地域(以後法17条
地図地域という)の業務について常識となっていることを、あえて恥ずかしげも無く記載いたし
ました。

 恐らく法17条地図地域で日常的に業務を行っている方からみれば、何を今更こんなことを書
いているのだと思われることでしょう。

 この本で記載していることは、法17条地図の地域においては、本当に当たり前の、いわば常
識です。

 この地域で業務を行っている方にとって、あの時は「あれ」をしなければ。この時は「これ」
だ、というふうに「あれ」、「これ」で簡単に意思の疎通ができるのですが、これを法17条地図地
区以外の方と話をしますと、とたんに意思の疎通が出来なくなります。

 まさに法17条地図地区と公図地区、言い換えれば田舎の土地家屋調査士と都会の土地家
屋調査士の考え方が真っ向からぶつかり合うことになります。

しかしながらよく話を聞いてみますと、土地家屋調査士としてどちらの業務内容が正しいのか、
程度が高いのか。そんな肩肘張って議論するほど難しい問題でもありませんし、業務の内容に
も差は無いように思えます。

 公図地区、法17条地図地区の業務については、どちらも業務の必要に迫られ、最低限行わ
なければならない作業については、機械的に(それは経験上積み重ねられたものであり、かな
り理論的にも煮詰められているのですが)それほど疑問なく、そこまでの作業を行っているは
ずなのです。

 そういった作業について、何故その作業を行う必要があるのか、またその根拠についてと説
明を求められると、その説明のためにはかなりの労力が必要になり、つい「この程度のことを
知らないの」と不機嫌になり説明を避けようとします。

 今回、こういった常識化したことを明確にしたい。そうすれば、常識化したことに対する見直し
や改善も出来るし、今まで各人各様で行ってきたために、いろいろな思い違いもあるかもしれ
ない。

もう一度理論的に明確にする必要があるのではと思い、思い上がりと批判をうけるのを覚悟で
この本を発行いたします。内容についての誤りや、不備な点、もっと正しいと思われる理論や
技術があればご助言をいただければ幸いです。


平成12年8月吉日
土地家屋調査士 滝上 洋之



図解法による国土調査地区の業務
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