【2001年GPSの旅】

「西暦2010年、東京都新宿区を最後に不動産登記法第17条地図が日本全域で完成した」


 西暦2001年から国土調査に積極的にGPSが採用され、驚異的なスピードで日本全国が全て
17条地図地域となった。

 GPS機械の発達は当初の予測をはるかに上回るスピードで汎用的で安価になり、誰にでも
手に入り、利用出来るものとなった。

 それに従って国土調査でも利用され、その実施時間が短縮され、精度も飛渾的に向上した。
これは当初予想を遥かに超えるものであった。

 法務局にもGPSで作製された基準点の座標値がコンピュータにより管理され一筆地の測量
は全て基準点からの測量が要求されその測量器材・測量方法についても記載が義務づけら
れる様になつた。

 登記特別会計制度により登記手数料(登記印紙)を財源として、GPSシステムの導入を計っ
た事が、法17条地図の促進に拍車をかけた.ただし、このシステムの導入の費用に充てるた
めにのみ登記手数料の値上げをおこなったというものであった。


 GPS(グローパル・ホジショニング・システム〉の採用により、従来の測量技術を要する事なく
基準点測量が容易に行える状況になってきており、まだ国土調査の実施されていない地域で
は法務局職員の手で基準点測量を行い、比較的簡単に基準点(図根点)の設置も行えるだろ
う。
 基準点設置の後は国家座標を使用しての測量を要求されるだろうし、当然の成り行きとし
て、実地調査においてもGPSによるチェックがなされるだろう。
 法務局の腹一つで、それほど遠くない時期に法17条地図が完成するのである。
 現在はGPSも1000万円程度になっている。数年前まで数千万円であった価格も2分の1以下
になっており、この調子で行くと我々調査士にも手の届く道具となるのはもうすぐだ。

「地図整備の具体的推進方策」の策定〈平成元年1月31日付法務省民三178号法務局長、地
方法務局長宛民事法務局長通知)の中で、高精度の地図を作製する方策としては登記事務
にコンピュータシステムを用いて処理する方式が導入されつつある現状を見ると、地図情報と
一体としてコンピュータシステムによって処理する方式を取ることが最も合理的且つ効果的方
策であると述べている。

 そして、全国の法務局に国家基準点に結びつけられた各筆界点を座標値によって表示する
地図(数値地図)を備え付け、その座標値をコンピュータで管理する体制を整えるには、技術
上、予算上の制約から、相当の年月を要することが見込まれるといいながらも、法17条地図作
製にいたる迄の方法・スケジュール等が具体的に述べられている。

 「安価なGPS機器+登記コンピュータシステム+地図整備方策・特別会計=手軽に法17条
地図作製」という計算式はもう出来ているのである。

 国土地理院では、GPSによる公共測量に対応するべく「GPS作業規定」を策定ずみであり、
民間レベルでは調査士事務所のパソコンソフトにもこれらに対応するものがある迄になってい
る。

 将来は登記所の屋上に基準点を1点設置しこれを与点として共同購入した受信機(固定局)
を置き、我々調査士は個々にも購入した受信機(移動局)を持って測量に出ることになる。

 近ごろ、関西新空港を抱える公嘱協会の支所では、公有水面埋め立てにより生じた土地の
表示登記に閑する測量にGPSの導入を検討中との話しが伝わってきた。









第 11 章
    
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