高岡町基準点設置作業 13

         ( 基準点点検計算・打ち上げ会にて )



一人だけの内業

   迷惑おっさんは11月12日のGPS観測の後、3級基準点法3−27、3−28の公共測量検定の

  申請書の整備を行い、これまでの図根多角点測量の観測結果の整理、点検計算を11月23日

  24日の連休を利用して行うと言っていた。

   距離については両方向からの観測を行い。

  距離による成否のチェックを掛け、更に距離の相違がある場合は現地でもう一度距離の確認を

  行い、どの方向の距離を利用するか決定するという複雑な作業を行っている。

  内業は一人のほうが効率的なのかもしれないが、頭が下がる思いである。


打ち上げ会

   11月29日基準点班の第1回打ち上げがJR松山駅近くの韓国料理店で行われ、席上で点検

  計算の結果が発表された。


   点検路線の数は189路線(結合の点検路線数は64、環の点検路線数は125)、辺数は516で

  あった事。


  図根多角測量(概要図)を全員に配布した。

  図面には環閉合の角度の閉合差と、座標の閉合差を表示している。

  ほとんどの環について角度の閉合差は20秒以内、座標差は10o以内である。

  内業中、迷惑おっさんは点検計算で疑問のあった場所については現場に行き、測量屋さんを

  呼び出し、実際に測量を行い確認していたらしい。

  その事については、迷惑おじさんも測量屋さんも黙っている。


  迷惑おっさん、皆に

  「どこを点検しましょうかね。」

  老眼おっさん、厚かましく

  「概要図からしたら、20秒を超えている環かなぁ。」

  点検測量の意味合いからも、観測に疑問のある点を優先して点検をすべきだが、その場所が

  見当たらない。

  驚くべき精度である。


  測量屋さん、N本さんの観測には頭が下がる。


   迷惑おっさん発送のついたて、二人の自主的観測制限、ミニプリズムの高さ制限、そして

  ピンポールの石突等、いろいろな工夫の成果だろう。

   与点、新点を含め約400点の観測。

   125の環のうち、20秒を超した環はわずか6つ。


  最大でも閉合差は25秒である。

  20秒を越した環も辺数との関係からすれば精度が悪いわけではない。


   本当に他が良すぎるのだ。

   そこで迷惑おっさん、現場を良く知っている測量屋さんに点検測量の場所を一任したようだ。


街区基準点、要らぬ話ですが

   アルコールが進み、打ち上げ会の話題は街区基準点に及ぶ。

   N本さんの「街区基準点の亡失が著しい、街区基準点が亡失すれば、後続の登記基準点が

   作成出来ず、調査士業務についても多大な影響を与える。したがって市役所に維持管理を

   申し入れる予定である。」という話に盛り上がる。


   ここからは街区三角点、街区多角点と2級基準点、3級基準点と混在した話になり、言葉の使

  い分けが煩雑になるので、以下基準点で統一する。


   アルコールが進み、熱い会話が続いたので要点のみを掲載することにします。

   官庁も現実問題として街区基準点の管理は出来ないし、ましてや技術的な理解は期待出来ない。

   官庁にとって一番の問題は、国から押し付けられた基準点をどのように使って良いか解らない。

   基準点を今まで利用したことはあっても、維持管理はしたことが無く、どのようにすれば良いか

  わからない。


   維持管理の費用負担はどのくらいになるか解からない。

   基準点が本当に役に立つものかどうかさえ分らない。

   調査士側には調査士が公共測量をすることが出来るのかという問題がある。内容が伴うか

  どうかという問題もある。


   基準点の維持管理でも、@最初から街区基準点が亡失している場合の対策とA亡失する

  可能性のあるものについての対策では対処方法が相違すると思われる。


   @最初から亡失している場合は、どうしても街区多角点や3級基準点を新設するか復元する

  という事になる。


   当然、それは公共測量となる。

   理解のない官庁を相手に基準点を新設するように交渉しても進展は無いだろうし、正面から

  の交渉では基準点の復元等の問題は公共測量ということで測量会社が行うようになるであろう。


   連合会が進めている認定登記基準点とはどのような仕組みになるのか、基準点に出来る方法

  なのか。


   基準点が復元され、その復元された基準点結果を使用する時、調査士が1筆地の境界の復元

  にあたって求めているものと同質では無いことを知っておく必要がある。


   公共嘱託協会が公益法人に移行するために、現在登録している測量業登録を取りやめる

  意向を持っていることについて、地図を作るための基準点や公共測量を合法的に実施するた

  めの登録なのである。


   これ以上の公益性は無い。

   何故公益法人になるためには邪魔になるというのか、考え方が理解できない。


   公共測量になれば、他の業種に対しても使用を義務付けることが出来るし、測量の重複を

  防ぐことが出来る。


   現に高浜の法14条地図基準点設置作業で設置した基準点が街区基準点の与点として使用

  されていた。


   公共測量とするために市役所から材料費だけでも、極端に言えば1,000円でも良いから

  負担してもらい、測量業の登録をしている公共嘱託協会が基準点の設置をすれば良いのでは

  ないか。


   A亡失する可能性のあるものについての対策について、基準点の一番良い管理方法とは

   基準点を活用することである。

   街区基準点はその性格上調査士が一番使用する。

   使用する者は基準点の異常も解るし、使用していれば亡失した基準点を与点とした新設の

   登記基準点が近傍に設置出来る。

   近傍に設置した登記基準点から亡失した街区基準点の位置を知る事は容易である。

   1筆地の境界点との座標値の整合性という問題からすれば近傍の登記基準点から亡失した

   基準点付近に新設登記基準点を設置した方が合致するし現実的ではないか。


    その為には、街区基準点を与点として、4級基準点相当の測量を行なった信頼の出来る

   登記基準点をどんどん作ることが大切である。


    当然それは調査士同士で信頼の出来るものでなければならない。

    調査士が先行して、実質的に管理していれば自然に官庁も調査士の作成した登記基準点を

   街区基準点と同様に使用せざるを得なくなるし、法務局自身も登記基準点の使用を要求する

   ようになるであろう。


    調査士の登記基準点作成の技術的水準の底上げが必要である。

   自分さえ良ければ良いという独りよがりな考えではなく、他人も安心して使用できる登記基準点

   を作成する事である。


    自分の設置した登記基準点は近傍の新設登記基準点の与点となり、その結果として

   地積測量図を並べれば地図が出来ることを我々は証明しなければならない。


   専門家としての責任である。

   これは夢物語では無く、我々の資質とともに存在価値すらも問われている。

   アルコール濃度とともに話は盛り上がるが、打ち上げ会の飲み放題の時間制限がここで

  切れた。

● 打上げで配布された観測結果これをもとにして、点検測量の計画を行った。



戻る
戻る