高岡町基準点設置作業 7 ( 図根多角点観測開始 ) 平成20年10月10日、午前8時調査士会館駐車場集合。 本日より、高岡町法14条地図作成のための図根多角点観測本番である。 与点を含み4級基準点相当の約400点の図根多角点観測が開始される。 たこ部屋組織表 「たこ部屋」の組織編制は現場監督、迷惑おっさん。 観測手は測量屋さん、N本さん。 観測の補助記録係として、それぞれにS松さん、K谷さん。 写真で「点の記」を作製するため、図根多角点の写真撮影係に踊る調査士の荻やん。 プリズム設置係兼障害物対策係はM好さん、T永さん、K石さん、老眼おっさんである。 測量器械は、TS2台、木製三脚3脚、ターゲット2組、金属三脚1脚、ピンポール7本、ミニ プリズム7個、ピンポール用三脚7本である。 二つのTSは観測にあたり、なるべく隣接した場所で観測することとし、観測方向数をプリ ズム係が判断して、不足する場所には余っているプリズム係が対応することになっている。 1日あたりの観測目標数は2つのTSで50点であり、TSの観測に8日間要することになる。 観測の目標物 今回の図根多角点観測にあたっては、目標物を正確に観測するということを目標としている。 迷惑おっさんの拘りは、準備段階の器械の点検から始まり、半端では無い。 視準をするにあたっても、図根多角点の位置を正確に観測しようと色々と考えている。 準備段階で解ったように近距離の観測においては、ピンポールとミニプリズムを利用し、ミニ プリズムの高さを上げずに観測した方が鉛直角、水平角の観測は正確である事。 高さの位置(ミニプリズムの高さ)のコンベックスによる測定においても、ある一定の位置を 決めていた方が正確である事。 鋲の十字とピンポールの一番下がわかるようにピンポールの石突の種類を先の細くとがった ものを利用することとした。 ピンポールの石突部分については各種販売されている。 今回使用される、先端部分が細く長いものについては先端部分が細いためすぐに曲がって しまう欠点がある。 迷惑おっさんから、そのことに注意して取り扱うように説明がある。 また、石突の先が鋲の十字の切れ目に入り込む距離を2oと計算し、 石突とピンポールの 境目にミニプリズムの一番下端を合わせることとしたので、ミニプリズムの高さは、ミニプリズム の種類により原則76o、86o、98oの三種類となった。 また、迷惑おっさん、石突の先が良く見えるようにと石突部分を白くペンキで塗り、更に観測時 には石突部分が良く見えるようにと、迷惑4次元ポケットから黒く塗ったついたてを取り出した。 これは石突の後ろに設置するが観測時の状況により、ついたての反対側の白い部分も背景 とすることも出来る。 迷惑おっさんの4級基準点測量経験から生まれた知恵である。 簡単で何でも無いようだが、経験が無ければ思いつかない。 後日、迷惑おっさんは石突を白くペンキで塗った事によりミニプリズムの落下防止にもなった と自慢しているが、たまたまそうなっただけだと老眼おっさんは思う。 ![]() 白く塗られた石突と衝立 設置風景 ターゲットの高さ ターゲットについては、先日の器械点検によりK石さんと、T永さんのターゲット2つを使用する ことになった。 ターゲットの高さについては、斜距離を測定後、ターゲット板の横幅の半分の距離との関係に よりピタゴラスの定理で高さを算出する。 計測した斜距離に応じて1oか2oを差し引くこととした。 すいません 観測は、T4067、T4045からそれぞれ開始された。 それぞれの観測開始場所は相手の目標となる図根多角点の場所でもあるたち、自分のTSの 足元にはピンポールとミニプリズムのセットが相手の方向に向けて設置される。 相手に向かい、自分の位置のミニプリズムの高さを相手の観測補助係に伝え、補助係は データコレクターに高さを入力するとともに、後日の計算チェックのために観測控えにも記録して いく。 ミニプリズムがTSに正対していないと正確な観測にならない。 観測手から「すいません。もう少し右に向けて、上に向けてください」と申し訳なさそうに指示が 出る。 ターゲットと違って、ミニプリズムは、プリズム位置と人間の眼の高さ、位置が相違するため ピシッと正対させることはなかなか難しい。 測量屋さんとN本さん、過去の法14条地図(新浜・高浜、御幸、道後地区)の基準点でも 観測を行っている。 測量屋さん、朝一番の観測でなかなか調子が出ない。 「すいません。再測です。」手を挙げ、申し訳なさそうに測量屋さんが、再測量を開始した。 7分後、3方向の観測は終了した。 (実は、測量屋さん、本日の準備のため前夜遅くまで図根多角点の番号付けの作業をしてい たらしく、本調子でなかったらしい。) 観測の段取り TSのもう一方の観測手、N本さんは3方向、4方向の観測が続くが再測量も無く、観測は順調 のようだ。 空とぶ調査士、M好さん、観測順番を迷惑おっさんに尋ねながら、手際よくターゲットを次の 観測地点に据え付けている。 更にターゲットの下にピンポールとミニプリズムを設置している。 ターゲットを目標として利用できなくても、TSがその場所に移動した時のTSの据付時間の 短縮を考慮しての配慮である。 基準点測量に慣れているだけに、手際が良い。 ピンポールとミニプリズムを設置した後、いつもの様に、ボーっとしていると 「老眼おっさん、周り見て動いてよ」、迷惑おっさんのムチが飛ぶ。 観測の制限(までと未満) そんな調子で7,8点の観測が終了した時。 N本さんが 「測量屋さんは、どの程度で再測量の判断をしていますか。」 「観測差、倍角差10秒としているみたいよ。」 「えっ、10秒ですか。これはもっと制限をきつくせんといかん。」 N本さんは倍角差、観測差10秒までの制限で自主規制していたらしい。 これ以降、N本さんの観測のペースが少し落ちたようである。 今回の図根多角点観測は3方向、4方向の観測で、20〜30mの近距離の観測が多く、かなり 困難な条件での観測である。 老眼おっさんのような粗い観測では、普段の業務で目標としている倍角差30秒、観測差20秒 高度定数差30秒の制限内に収めるのさえかなり難しい条件である。 その内、迷惑おっさんが、「N本さん、えらい再測量しているが、どうしたん。」と心配そうに 尋ねて来た。 「観測の制限を10秒で自主規制してるみたいよ。」 「そこまでせんでも大丈夫だと思うけど・・。」 後は何も言わず、納得したようだ。 実はN本さん、老眼おっさんが10秒と言ったのを「10秒未満」と受け取ったようだ、10秒程度と 言ったつもりだったのだが、この受け取り方でN本さんにとって非常に厳しい制限になってし まったようだ。 2方向に正対 隣接して観測していると、二つのTSから同時に同一の観測点を観測することになる。 1班が観測を終了するまで、他の班は待機しなければならなくなる。 そこで、当然のように1本のピンポールに2つの方向に正対する形のミニプリズムを設置して 観測することになるのだが、この2方向に正対させる事が難しい。ピンポールの後ろに這いつく ばって相手のTSを見ながら調節しなければならない。 更に、まっすぐ立っているかの確認もしなければならない。 ミニプリズムの正確な高さも必要である。 曲尺を使用しながら慎重に高さを測る。 正対と垂直、そして高さの確認を何回か繰り返し、やっとOKとなる。 ![]() 2方向に向けられたミニプリズム 三脚がおかしい 昼食を終え、観測も進んでいくが、N本さんの動きがおかしい。 観測の名手N本さん、「弘法筆を選ばず」のはずが、どうも木製三脚のえり好みをしているよう なのだ。 TSの下盤を残し、新しい観測点でターゲットの下盤と交換する際に、特定の三脚の使用を 拒否しているようだ、特定の三脚を使用すると観測結果が芳しくないようなのだ。 N本さんが使用しているTSとの相性もあるのかもしれない。 観測数 16時を過ぎると、日陰の場所で観測するにはそろそろ暗くなってくる。 17時近くなると、ミニプリズムと石突を懐中電灯で照らしながらの観測となる。 17時30分、やっと本日の観測が終了した。 初日の観測数は、測量屋さんが26点、N本さんが26点、合計52点の観測となり、目標の観測 数を達成した。 ![]() 観測図 |