高岡町基準点設置作業 1 (現場下見・与点チェック) 今年も、法14地図の基準点設置作業が開始されることとなった。 平成20年8月12日、午前7時30分愛媛県司法書士会・土地家屋調査士会合同会館(以下調査士 会館という)駐車場に集合。 現地の与点となる基準点をGPS測量による事前点検、参加者の研修も兼ねて現地に行くことに なった。 ミカン山の農道で 車3台に乗り合わせて、高岡町に向かう。 現地のミカン山の農道に車を駐車する。 この場所は今回の作業中ずっと駐車をさせてもらう事になるのだが、車の置き場ということでは ないようだ。 住宅地から小高いミカン山中腹へ続く舗装のされていない3m幅ほどの農道である。 農道の入り口からは直線距離にして50m、高さで15mほど登った位置の車の寄せ場に3台の車は 駐車した。 今回該当になる住宅地を見渡すことの出来る景色である。 更に30mほど農道を登った位置に、住宅地側から農道に登るためのコンクリート製の階段があり 農道の高さに1m四方の踊り場がある。 「このあたりに基準点を設置しようと思っているんよ。」 踊り場に立ち、周りを見ながら上空の障害物を確認している。 「良し、大丈夫やな。とりあえず、土地の所有者に挨拶をしなければ。」 前回ここに来たとき、ミカン山で耕作をしている人がおり、今日もミカン畑に人影が見えた。 山に登って聞いてくると迷惑おっさんはミカン畑を登っていった。 その間に散歩に登ってきたご婦人に「この道路は私道ですか、それとも市の管理する道路か ご存知ないですか。」 「ここは私道と聞いているけど、持ち主は知りません。」 「ありがとうございました。」 迷惑おっさんも山から降りてきた。 「ミカン畑を作っている人達でつけた道路という事だった。駐車しても良いということで 了解もとれたよ。」 ここは3級基準点松法3−28の予定地点。 グループホームの近所で ミカン畑から300mほど離れた位置にあるグループホーム。 「このあたりも新点を作る予定なんよ。どのあたりがいいかな。」 3m幅の道路が山側に飛び出し、緩やかに曲がっている場所で、最も山側に尖った場所あたり がグループホームの反対側の位置。 ここは3級基準点法3−27の予定地点。 「とりあえずは、邪魔にならない場所」 そこから60mほど東にある個人の駐車場に車で移動。 建物が取り壊され、その跡地にある駐車場は上空の障害物が無い場所である。 3級基準点松法3−27と3−28は土地所有者の承諾、公共測量の建標承諾等の関係から まだ設置することが出来ない。 与点の点検とともに状況把握の為にとりあえず駐車場での位置となった。 2級基準点229 生石小学校屋上の基準点は平成8年に松山地方法務局が設置した2級基準点229がある。 小学校の駐車場に車を止め、迷惑おっさんが職員室に行き、お断りをして屋上の鍵を もらって来た。 教育委員会を通じて、あらかじめ了解を得ているようである。 この小学校は、今回参加しているT永さん、K谷さんの母校である。 小学校なのに吹奏楽部の練習の音がする。 田舎者の老眼おっさん、さすが都会の小学校と感心してしまう。 1年生の下駄箱が並ぶ入り口で安全靴を脱ぎ、手に持ちながら四階まで変質者に間違われ ないようにとおとなしくゾロゾロ上っていく。 倉庫の鍵を開けると、金属性の取手が壁に向かって垂直に6つほど並んでいる。 更に屋上に出る部分にも扉(蓋)があり、鍵がかかっている。 測量屋さんが蓋の鍵を開け屋上に出る。 私も続いて登り、約70p四方の穴から屋上に出ようとしたのだが、年のせいか、上半身は 屋上に出ていても足を引き上げることが出来ない、そう長くもない足なのだが、引っ張り上げよ うとすると穴に引っかかる。 腹が引っかかるはずが無いと思っているのだが、やっぱりメタボ体型になってしまったの だろうか。焦りながらも何事もなかったように脱出する。 後から上ってきた若いT永さんや、K石さんを注意深くみていると、さっと穴から出てきて いる。・・・ 違う。 気持ちを切り替え、屋上を見渡すと屋上の東側の庇になる部分に基準点が設置されている。 ![]() 生石小学校(屋上左側の庇の部分に2級基準点229がある) 屋上の外側には柵は無い、約40p程度の側壁があるだけで、基準点の横に立つと、校舎横 の道路がそのまま見えている。 簡単に外に出ることが出来る。いや、横で何かに躓いてしまうと、そのまま落ちてしまう。 その下は地上まで何もない。 やばい、この場所の観測担当は回避しなければならない。 街区三角点3004A 市営高岡団地の屋上には街区三角点3004Aがある。 高岡団地は5階建てである。 塔屋に上ると、生石小学校にあったような金属性の取手が壁に向かって垂直に並んでいる。 ![]() 中央の塔屋に街区三角点がある しかし、一番下の取手が床から2mほどの位置に付いている。 脚立をたて、一番下の取手によじ登ると小学校同様扉(蓋)があり、鍵がかかっている。 約70p四方の穴の蓋の鍵を開けバランスをとりながら上ると倉庫のようになっている。 そこから同じように屋上に向かって壁に取手が付いている。 取手につかまり、鍵のついた蓋を開けると今度は屋上に出た。 皆に続いて、登っていくのだが小学校と同様、上半身は屋上に出でいるのだが、足を引き上げ ることが出来ない。 やっぱりメタボ体型になってしまったのだろうか。 南北に6m、東西に3mほどの屋上に出ると、水槽が設置されており、水を汲み上げるための ポンプとパイプが配置されている。 周りは2mほどの周壁がある。なんと狭い事。 3004Aは、北東側の角に50pほどの高さで60p四方の踏み台のような場所の中心に設置され ていた。 街区三角点の材質は真鍮製で形はきのこ型なのだが、頭の部分が半円形ではなく直径8センチ の平たい頭になっている。 「えっ、何これ、良くこんな場所に選点したなぁ。どうやって観測したんだろう。」 「これだと、周壁の上に足を乗せて観測するしかないぜ。怖っ。」 「三脚座るかな。」 「何とか据付け出来らい。」 ワイワイ、ガヤガヤ 街区多角点30A96 街区多角点30A96は、2級基準点229から視通することの出来る場所なのだが、6m道路と 3m道路が十字に交差する場所で3m道路側の中心に位置するコンクリート水路(ボックスカル バート)に設置してある。 ![]() 30A96 のある交差点 ![]() ボックスカルバート水路の右側先端に30A96がある 道路事情のあまり良くないこの地区では、幹線道路同士のようであり、ひっきりなしに直進 右左折の車が通る。 街区多角点測量の時に、何故このような位置に選点したのか、またどのようにして観測したの か疑問に思う場所である。 後発の業務には使いづらい場所だが、図根多角点測量ではどうしても使用しなければ ならない。 今から思いやられる。 与点の点検となるGPS観測は1時間の観測を予定している。 この状況では観測の為にGPS受信機をずっと置いておくことは出来ない。 GPS観測の為に交差点にある30A96から、交通の邪魔にならない場所を探し、6m道路の南側 に10mほど離れたコンクリート擁壁に偏心することになった。 即座に、生石小学校の屋上の2級基準点229を後視点として街区多角点30A96から編心観測が された。 街区三角点1044A もう、どの位置までが高岡町で、今回の法14条地図の範囲なのか頭の中で整理が付かなく なってきた。 午前10時30分開始のGPSの観測時間も迫り、落ち着いている時間も無くなってくる。 「老眼おっさん、1044Aで観測して。測量屋さん連れて行ってあげて。」と迷惑おっさんが 測量屋さんに指示。 測量屋さんの車に乗り込むと、調査士会館の方向に戻っている。 N本さん、迷惑おっさんの車も続く。 完全に別の場所のようなのだが、皆目どの位置なのかわからない。 下水道工事で片側通行になっている場所を右折、どうやらミカン山の反対側に来ている ようだ。 ミカン山の頂上に続く緩やかな上りの道路の下水道工事をしている現場を通り過ぎ、通行 規制の看板があり監視員が立っている。 その看板から少し道路を登った場所に2階建てのアパートがある。 アパートの駐車場の入り口のコンクリート擁璧に街区三角点があった。 上空の障害物を避けるためポール1本を立てなければならず、TSを利用し、ポールが まっすぐ立っているか2方向から確認すると、「時間がない」と慌てて私を残して本隊は去っ ていった。 下水道工事の交通監視員とGPS受信機を挟んでのお見合いである、お互い話も出来ず 何やら気まずい。 この場所が、他と比べ少し道路幅が広いのは、アパートの反対側に墓地があるからの様だ 時折お墓参りの車が目の前に止まり、お墓参りをして戻ってくる。 地理がわからず、どこにどのようなものがあるのか皆目わからない。 じっと待ち続ける。 11時30分235Aセッションの観測が終了する。 GPS受信機の電源を切り、受信機を収納し、三脚の脚を戻しベルトで締め付ける。 観測開始まで15分しか、時間の余裕がない。 次の観測場所はどこに移動して良いのやら、気ばかり焦る。 受信機の収納箱を提げ、三脚を背負い歩いて目的地に行こうとするが下水道工事をしてい る角までしか記憶がない。 どうして良いのやら。 仕方なく元の位置で待っていると、測量屋さんが迎えにやってきてくれた。 2級基準点228 車に乗り込み、次の観測場所へと向かう。 先ほど、案内された高岡町を通過していく。 えらく広く感じる主要県道松山空港線に突き当たる寸前の場所。 松山空港線と接する場所にはガソリンスタンドがあり、その一つ手前の場所だった。 道路に接した店舗部分に貸し店舗の表示があるマンションのらせん状の階段を上り、最上階の 3階でマンション部分への廊下に向かう方向と階段屋上方向を分ける仕切りの鉄柵を開けて 屋上に行くとそこに2級基準点228があった。 GPS受信機を設置し、観測を開始する。 12時45分235Bセッションの観測は終了した。 GPS観測解析 調査士会館に集合、観測データを取り込み解析を行なったところ良好な結果が得られた。 ![]() |