三角測量のころ
三角測量とは
その昔、GPSや光波測距儀が無かった時代には、三角測量が行われて
いました。
三角測量とは、三角形を組み合わせて、三角網や三角鎖を作り、その内
角を測定して、位置を計算する技術です。
必要に応じて基線(距離を測定する所、菱形基線など)を作って、距離を
与える測量を行いました。
高測標
測点間の見通(視通)しが必要なので、高い櫓を作る(造標)こともありました。
二つの櫓で一つです。
左の櫓は一見すると、一つの櫓のようですが、二つの櫓で
作られています。
一つの櫓は測器架(そくきが)といい、測量機器をのせる
ために机板(きはん)という台が取り付けられています。
もう一つの櫓、測櫓(そくろ)は、測器架の外側に作られ
床板やはしごが掛けられ、人が乗って観測する部分です。
この二つの櫓は、基礎部分から、まったく独立して建設さ
れます。
二つの櫓の間に接点はまったくないので、たとえ観測者が
飛び跳ねても、測量機器にその振動は伝わりません。
崖上の高測標
測標の高さに、崖の高さが加わり
上ると足が震えた。
日覆
直射日光は大敵である。
観測には日覆を使用した。
目標板付き測標
十字架のような目標板(俗にトンボ)
を取り付けている。
測標と測器、基準点の位置関係は
中心投影という作業を行って、正確に
測定された。
測器架や測櫓には、必要に応じて帯材
(横木)を取り付ける。
この測櫓は帯材を取り付けるのを省略し
たので、ゆらゆらとよく揺れて恐ろしかった。
このようにして観測された三角点などの成果は、現在も
使用されているものも多い。
「昔の三角測量だから精度が悪い!」とよくいわれる。
しかし、正しい手法で観測され計算された成果は、現
在の測量結果と比較しても、遜色がない。
高性能の測量機器がなかった時代には、細心の注意
をはらって測量を行っていた。
『三角測量のころ』、そこには、自らの技術にプライド
を持った優秀な技術者がたしかに存在していた。
普通測標
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