GPS測量 用語集

 このGPS測量用語集は、平成17年度愛媛県土地家屋調査士会
今治支部研修会で使用したものです。
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目 次
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      ■3 略 語

      ■4 用 語 集
      A B C D E F G H I  J K L
      M N O P R S T U V W X Y Z


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■1 特殊用語(GPSシステム)

【搬送波(carrier)】

GPS衛星からの電波のことである。GPSではL1帯(波長約19cm)とL2帯(波長約24cm)の2波
が用いられている。この電波上にC /Aコード,Pコード,航法メッセージなどが変調されて送信
されている。

【擬似雑音符号(PRN code)】

0と1の不規則な系列がある周期をもって同じパターンを繰り返す。C/AコードとPコードがこれ
にあたる。

【エフェメリス(ephemeris)】

航法メッセージに含まれる衛星ごとの詳細な軌道情報。衛星の楕円運動を決めるのに最低限
必要な6個のパラメータで構成される軌道要素であり,放送暦とも呼ばれる。地上の制御局で
の衛星軌道追跡結果に基づく予報値であり,2時間ごとに更新される。

【WGS−84(World Geodetic System 1984)座標系】

 GPSで用いられる座標系である。地球の重心に中心をもつ三次元地心座標系である。x軸は
グリニッジの子午線方向,z軸は地球の自転軸方向にとられており,y軸はx軸,z軸両軸と右手
直交系の方向にとられている。

【WGS−84楕円体】

GPSで用いられる準拠楕円体である。わが国で用いられているGRS80楕円体と実用上同じと
考えてよい。

【単独測位】

 受信機の位置を4個以上の衛星から電波を受信することによってリアルタイムに求める方式
である。衛星位置は衛星電波に乗っている軌道情報から計算できるので,衛星位置を既知と
して衛星からの距離を測ることにより受信機の位置を計算する。衛星からの受信機までの距
離は衛星電波に乗っているコードを目印に衛星から受信機までの電波伝搬時間までを測り,
光速度を乗じて求める。

【擬似距離】

 単独測位ではGPS衛星からGPS受信機までの距離を求めるが,GPS受信機では精度の低
い時計で衛星信号到達時間を測り,これを伝搬時間として光速度を掛けて距離を求めてい
る。したがって,この観測距離には受信機時計の誤差による大きな距離誤差が含まれている
ため,これを擬似距離という。

【精度低下率DOP(Dilution of Precision)】

 単独測位における,衛星配置による測位精度の低下率を数字で表したもの。擬似距離測定
誤差の測位誤差への拡大係数とも捉えられる。DOPにはその定義の仕方によって種々の指
標がある。DOPは数値が大きくなるほど精度が低くなる(測位誤差が大きくなる)ように表され
る。

【ディファレンシャル測位】

 地上の位置が既知の基準局でGPS観測を行い,単独測位における各衛星からの擬似距離
の誤差を推定して,その値を補正値として放送する。周辺の観測局(移動局)ではその補正値
を受けて擬似距離を補正し精度の高い測位を行う方式。

【干渉測位】

 衛星から受信機までの電波の波数を測る方式であり,2つの観測点で同時に観測することに
より,2点間の基線ベクトルを求める測位方式である。

【位相角】

 波の1周期を360°として1波に満たない部分を角度で表したもの。GPSでは慣習的にサイク
ルという単位で表す。たとえば,位相角180°は0.5サイクル。




■2 特殊用語(測量)

【エポック(epoch)】

 干渉測位でのデータ取得時のこと,エポック間隔は,スタティック測位では通常15秒または30
秒に,キネマティック測位では1秒〜数秒に設定される。

【セッション(session)】

 スタティック測位における1回の観測をいう。複数のGPS受信機を用いて一定時間,設定され
たデータ取得間隔で連続して行う観測であり,基線解析はこのセッションごとに行われる。

【二重位相差】

 干渉測位において,波数の観測値に含まれる衛星時計と受信機時計の誤差の影響を除去
するため,2個の衛星と2個の受信機間での観測値の差をとる。これを二重位相差といい,受
信機間の基線ベクトルを求めるための測定データとなる。

【整数値バイアス】

 干渉測位において,GPS受信機の受信開始時には衛星から受信機までの波の数のうち,1
未満の端数(位相)はわかるが波の整数部分はわからない。これを整数値バイアスという。整
数値バイアスの値は受信が中断しない限り保持される。

【バイアス決定比(ratio)】

 整数値バイアスの決定の確実さを表す指標。もっとも観測結果に適合する整数値バイアスの
組合せは,ほかのすべての組合せよりも断然よく適合することを,比を用いて表わす。通常,
組合せの第二候補による事後分散の値を第一候補による事後分散の値で割った比を用い
る。この値が大きいほどバイアスの決定の確度が高い。

【基線解析】

 観測点間の三次元基線ベクトルを求める計算のこと,観測点の数が多い場合には,複数の
観測点の間の基線ベクトルをすべて求める計算となる。

【サイクルスリップ(cycle slip)】

 干渉測位において観測中に衛星電波受信に瞬断があると,GPS受信機での位相計算も一
時中断してしまい,位相データにずれが生じる。これをサイクルスリップと呼ぶ。位相データ(波
数)のずれは整数値となる性質がある。

【環閉合計算】

 隣接する複数のセッションから形成される任意な多角形において,基線ベクトルの成分ごと
に足し算して,各成分の閉合差を点検することをいう。ただし,同一セッションのデータのみで
計算された環閉合差は理論的にゼロになる性質があるので,異なるセッションでの基線ベクト
ルを用いる必要がある。

【三次元網平均計算】

 干渉測位において,基線解析から得られた独立な基線ベクトルと分散共分散行列を使用し,
観測点の座標成果を得るために三次元で網平均計算を行う方法である。

【オン・ザ・フライ法(on the fly:OTF)】

任意の場所で短時間に整数値バイアスを解く方法の総称。移動局のいかなる運動形態(静
止,移動など)にも対応できるという意味から付けられた。この機能が付いたGPS受信機は2周
波型のものになる。RTK−GPSの初期化方法(整数値バイアスの推定)として使用されている。

【電子基準点】

 国土地理院が日本全国に千数百点設置・運用しているGPS電波の連続観測点,基本測量,
公共測量に利用されるほか,地震及び火山活動などを監視するための地殻変動観測に利用
されている。

【精密暦】

 航法メッセージにより放送される衛星軌道情報は放送暦と呼ばれるが,高精度の基準点測
量などでは放送暦の精度では十分でないので,衛星軌道追跡網を設け精密な軌道を決定して
いる。これを精密暦という。




■3 略 語
英 文
略 語
日本語訳
anti spoofing AS  
bit per second bps  
Clear and Acquisition/Coarse and Access C/A C/Aコード
differential GPS DGPS ディファレンシャルGPS
dilution of precision DOP 精度低下率
earth centered earth fixed ECEF 地球中心地球固定座標系
frequency modulation FM 周波数変調
geometrical dilution of precision GDOP 幾何学的精度低下率
Global Navigation Satellite System GLONASS 全地球衛星航法システム(ロシア)
Greenwich Mean Time GMT グリニジ標準時
Global Navigation Satellite System GNSS 全地球衛星航法システム
Geodetic Reference System GRS 測地基準系
horizontal dilution of precision HDOP 水平精度低下率
International GPS Geodynamics Service IGS 国際GPS地球力学事業
inertial navigation system INS 慣性航法システム
International Terrestrial Reference Frame ITRF 国際地球基準座標系
Joint Program Office JPO 共同計画班(GPSシステム発注機関)
navigation system with time and ranging NAVSTAR 時刻位置航法システム
on the fly OTF オン・ザ・フライ法
Precision/Protect P Pコード
position dilution of precision PDOP 位置精度低下率
precise positioning service PPS 高精度位置情報サービス
pseudo random noise code PRN 擬似雑音符号
relative dilution of precision RDOP 相対精度低下率
receiver independent exchange format RINEX ライネックス(基線解析標準フォーマット
Radio Technical Commission for Maritime Service RTCM アメリカ船舶電波技術委員会
real time kinematic RTK リアルタイムキネマティック法
selective availability SA 選択利用性
signal to noise ratio SNR 信号対雑音比
standard positioning service SPS 標準測位サービス
space vehicle SV 衛星
International Atomic Time TAI 国際原子時
time dilution of precision TDOP 時刻精度低下率
vertical dilution of precision VDOP 垂直精度低下率
user equivalent ranging error UERE 利用者等価測距誤差
Universal Time UT 世界時
Coordinated Universal Time UTC 協定世界時
virtual reference station VRS  
World Geodetic System WGS  




■4 用 語 集

トリンブルジャパン(株) GPS測量の入門  第2版  改訂日1996/10/01 から。



 A 

a priori errors(先験的誤差)

網平均前の観測に対して推定される誤差

absolute positioning(絶対測位)

Autonomous positioning(単独測位)を参照。

acquisition(捕捉)

衛星のC/AコードとPコードを捕捉するプロセス。受信機は電源が投入された時にすべての受
信可能な衛星を捕捉し、そして他の衛星が受信可能になったときに捕捉をします。受信機が衛
星を捕捉したら、衛星の信号が受信できなくなるまで衛星を追跡します。

adjustment(平均)

Network Adjustment(網平均)を参照。

Almanac(衛星歴)

各衛星より伝送されるNAVSTAR衛星の軌道、ケプラーの要素、時計の補正、大気による遅延
パラメータと衛星の健康情報についての情報です。GPSは衛星の捕捉と後処理のためにこの
情報を使用します。

ALT

altitude(高度)の省略形。

altitude reference(高さの基準)

高さの測定の基準に使用される測地系。GPSのアプリケーションでは高さの基準としてWGS
−84準拠楕円体を使用しています。

ambiguity(アンビギュイティまたはバイアス)

中断されない観測データに含まれる再生された搬送波の未知のサイクル数の整数値。受信機
は高い精度で無線電波(衛星からアンテナを通った時を)数えます。しかし、数え始めた時は
衛星の波の数の情報はありません。この衛星とアンテナ間の波長の数の未知数がアンビギュ
イティです。これは整数値アンビギュイティ(Integer Ambiguity)または整数値バイアス(Integer
bias)としても知られています。

Anti−Spoofing(アンチ スプーフィング)

米国国防総省がPコードの代わりに暗号化されたYコードを送信する機能です。Yコードは許可
された(主に軍)ユーザのみが使用できます。アンチ スプーフィングは民間の利用者に
NAVSTAR GPSの完全な精度を与えないセレクティブ アベイラビリティと共に使用されます。
アンチ スプーフィングはASと略されており、セレクティブ アベイラビリティ(SA)と間違わない
ようにしてください。

apogee(アポジ)

地球からの幾何学的な距離がもっとも大きい軌道上のポイント。

arc−to−chord correction(弧−弦の補正)

地図投影において角の観測をグリッド値に変換するために使用される補正(マッピング角にく
わえて)。t−Tとsecond−term correctionとも呼ばれます。

AS

Anti−Spoofing(アンチ スプーフィング)を参照。

Ascending node(昇交点)

南から北に目的の軌道が基準面(例、赤道)を横切る位置。

attribute(属性)

地理情報システム(GIS)あるいはcoordinate geometry(COGO)パッケージにおける要素の特
性。各区別することのできる要素は属性地理的な位置を持ちます。他の属性は要素のタイプ
によります。例えば、道路は名前または設計番号、舗装のタイプ、幅、車線数などがあります。


属性はドメインと呼ばれる取り得る値の範囲があります。特定の要素を説明するために選択さ
れた値は属性値となります。

attribute value(属性値)

属性のドメインから選択された要素の属性に対する特定の値。例えば、舗装のタイプは属性
で、砂利は属性値となります。

autonomous positioning(単独測位)

ベースステーションによって提供される基準のデータなしに、衛星のデータのみからリアルタイ
ムで測位計算するGPS受信機の動作モード。単独測位はGPS受信機が実行する最も精度の
悪い測位で、セレクティブ アベイラビリティの影響がある場合は±100メートル、影響の無い場
合は±10から20メートルの精度です。また、absolute positioning(絶対測位)または一点測位
(Point positioning)とも知られています。

azimuth(方位角)

指定した位置で観測することによって見える基準方向と他の点の間の角度。GPS観測が摘用
された場合、これはnormal section azimuthと呼ぶ。

AZM

azimuth(方位角)を参照。




 B 

bandwidth(バント幅、帯域)

信号のスペクトルの幅をヘルツで表した、信号の情報を運ぶ容量の大きさ。

Base Station(基地局)

(1)測量または他のGPS観測の間アンテナ、三脚等を使い既知の、固定した場所で衛星のデ
ータを観測する受信機。

(2)このような受信機が運用されている現場。ある場合は基準局(reference station)とも呼ば
れる。

baseline processor(ベースライン処理プログラム)

衛星の観測からベースラインの解を計算するコンピュータ プログラム。これはパーソナルコン
ピュータでの後処理、または受信機の中でリアルタイムに計算されます。

beat frequency(ビート周波数)

二つの周波数が混合された時に作られるふたつの周波数の内の一方。ビート周波数はふた
つの元の周波数の和または差。

Blue Book(ブルーブック)

測量データが米国の全国的な網で使用可能にするために、米国NGSよって必要とされるフォ
ーマットと内容についてのガイドの非公式な名前。Blue Bookの正式な名前はLeslie Carrollによ
るCR8BBユーザ ガイドである。

broadcast ephemeris(放送暦)

最近のGPS衛星の予測された位置についてのデータ。各GPS衛星は周期的に自身の放送軌
道暦を送信しており、これはコントロール セグメントによってアップロードされています。

ephemeris(軌道暦)、precise ephemeris(精密軌道暦)も参照にしてください。

bulletin board service(BBS)(電子掲示板サービス)

電話回線を通して他のコンピュータによってアクセスされるコンピュータ システム。利用者は
自身のコンピュータでBBSに張り出された情報を見ることができ、そしてBBSとの間で情報の転
送ができます。トリンブル社はソフトウエァの更新、リリース ノート、アプリケーション ノートな
どの配布にBBSを使用しており、利用者は変更や新しい情報をいち早く、簡単に知ることがで
きます。




 C 

C/A Code(C/Aコード)

Coarse/Acquisition codeを参照

carrier(搬送波)

既知の基準値から少なくとも一つの特性(周波数、振幅、位相)で変調されることによって情報
を転送するために使用される無線電波。

carrier beat phase(キャリア ビート フェーズ)

受信機の内部発振器と衛星からくる搬送波信号によって作られる搬送波信号の差。

carrier frequency(搬送波周波数)

無線送信機により発生する変調されていない搬送波の周波数。GPSのL1搬送波周波数は

1575.42Mhzです。

celestial equator(天球の赤道)

天球上に地球の赤道を投影した大きな円。その極は天の南極と北極です。

celestial meridian(天の子午線)

延ばした天の極を通る垂直圏。これは他方の天の極、天頂そして天底を通ります。

celestial pole(天の極)

天球と地球の回転軸が交わる二つの点のいずれか。

central meridian(中央子午線)

子午線は地図投影の中央の経度の線として定義されています。これは地図投影でゾーンの定
数として使用されています。

CEP

Circular Error Probability(確率誤差円)。二次元的な位置の誤差に関する統計の50パーセン
トの値と定義される。精度を示す統計測定基準。CEP値は、一定時間内に測定されたGPS位
置の半分が入る円の半径を決定します。

chi−square test(カイ自乗テスト)

単位重量の標準誤差についての統計的なテスト。TRIMNET−Plus網平均ソフトウエァ ユーザ
ガイドの用語の解説に詳細に説明されています。

chip(チップ)

バイナリーのパルス コードで1または0のいずれかを転送するのに必要な時間の長さ。

chip rate(チップ レート)

バイナリーのパルス コードの転送における1秒あたりのチップ数

clock offset(クロック オフセット)

二つのクロック間で読取られる一定の時間差。GPSでは通常、衛星のクロックと受信機のクロ
ックとの差をいう。

CMEAS

Continuous Measurmentの略語、観測の間に中断なしに数えられたデータのエポック数。

Coarse/Acuisition Code(C/Aコード)

GPS衛星のL1信号に変調されている1ミリ秒で繰り返される擬似ランダム雑音(PRN)。コード
は捕捉しやすい特性を持っており、受信機が衛星からの距離を計算することができます。

code phase difference(コード位相差)

受信したC/AまたはPコードと受信機によって内部で作られた同じコードの位相の差。衛星との
距離を決定するために使用されます。

conditioning(条件)

網または網の一部の冗長度を数学的に表現。

Constellation(衛星群)

1)位置を計算するために使われる一連の特定な衛星

2)与えられた時刻に、GPS受信機から一度に見ることができる全ての衛星。最適な衛星群と
は最も低いPDOPを持つ衛星群です。

Continuous kinematic Sorveying(連続キネマティック測量)

移動局が移動中に観測するキネマティック測量。連続キネマティック測量は航空測量、地形測
量および移動体の管理に適しています。

Control Segment(制御部分)

衛星(宇宙部分)をモニターし、これらに情報を供給するGPSシステムの一部分。NAVSTARシ
ステムの制御部分はモニター ステーション、アップロード ステーションそしてマスター コント
ロール ステーションから構成されています。Space Segment(宇宙部分)、User Segment(ユ
ーザ部分)もご参照ください。

control station(基準局)

座標が既知で、登録された、または測量された地球上にマークされたポイント、他の測量で参
照されます。

conventional international origin(CIO)(慣用国際原点)

1900年から1905年の間の地球の回転軸の平均値

Conventional surveying observation(従来法による測量の観測)

セオドライト、EDMやチェーンのような従来使用している機器による観測の非公式な呼び方。こ
れらの観測とGPS観測の第一の違いは、ジオイドの基準で、GPS観測はジオイドから独立で、
WGS−84楕円体を基準にしています。

convergence angle(しゅうれん角)

mapping angleを参照。

coordinate system(座標系)

空間上の目的物を特定するために使用される2または3次元の基準となるシステム。

corrected antenna height(補正されたアンテナ高)

アンテナの位相中心から地表への垂直距離。

correction(補正)

Pseudorange correction(擬似距離補正)を参照。

correlation(相関)

二つまたはそれ以上の観測について定義する項目、または少なくともひとつの共通な誤差源。

correlation coefficient(相関係数)

共分散の別な表現。これは二つの値の共分散の間の比で、これらの分散の積の平方根。

covariance(共分散)

ふたつの観測、または生成された量の間の誤差の相関の統計的な測定。

cycle(サイクル)

1)無線信号のひとつの完全なサイクル;360度の位相シフト

2)エポックの類語。GPS受信機がひと組の衛星データの観測をする周期の長さ。

cycle slip(サイクル スリップ)

衛星の無線信号の捕捉の中断。サイクル スリップはベースラインの処理時に整数値のあい
まいさを再度推定する必要があります。




 D 

Datum(測地系)

楕円体と原点からなる地球のモデル。準拠楕円体。GPSはWGS−84楕円体をもとにしていま
す。

datum defect(測地系の差)

二つの座標系の間の確認できない差で、網平均の一部である測地系変換を使用してのみ修
正が可能。

de−correlate

観測の間の共分散を除く。これは精密な直交交換によって行われる。または水平と垂直を分
けて計算することによって強制的に行う。

deflection of the vertical(高さの偏差)

楕円体に垂直な角と鉛直に測った高さの間の角度。この角度は大きさと方向を持っているの
で、ふたつの要素、ひとつは子午線と他は高さに垂直、で解かれます。

degrees of freedom(自由度)

冗長度の大きさ、GPS測量においては、網の冗長度を表すために使われます。

delta pseudorange correction(デルタ擬似距離補正)

現在のIssue of the data ephemeris(IODE)と以前のIODEの擬似距離補正(PRC)の差。略は
dPRC。dPRCはDGPSの移動局があたらしい軌道暦を取り込んでいない時に補正を使用し続
けることができます。

delta range rate correction(デルタ レンジ レート補正)

現在のIssue of the data ephemeris(IODE)と以前のIODEのレンジ レート補正(RRC)の差。略
はdRRC。dRRCはDGPSの移動局があたらしい軌道暦を取り込んでいない時に補正を使用し
続けることができます。

delta x, delta y, delta z(デルタx,デルタy,デルタz)

地球の中心を原点とする座標系で表現される2点間の座標の差。

DGP    ディファレンシャルGPSを参照。

difference processing(相対処理)

GPSの位相観測から、これらの差をとることによって誤差を除去するプロセス。

1重差の計測はふたつの受信機で同時に観測した同じ衛星からの信号の位相の差です。この
手法は衛星の時計の誤差のような両方の観測に共通な誤差を取り除きます。

2重差の計測は基準衛星の1重差とそれ以外の衛星の1重差との差。衛星の時計と受信機の
時計の両方を取り除きます。

3重差の計測はあるエポックの2重差と以前のエポックの2重差との差。整数値の曖昧さを取り
除きます。

トリンブルのベースライン処理プログラムは各種の差をとることによって衛星の観測による共
通の誤差を取り除きます。

Differential (relative)Positioning(ディファレンシャル位置)

differential GPS(ディファレンシャルGPS)を参照。

differential GPS(ディファレンシャルGPS)

2台の受信機を使用する測位手法、移動局は未知の点に、基地局は既知の、固定点に置か
れる。DGPSと略。基地局は既知の位置とGPSのC/Aコード測位法から計算された位置をベー
スにして補正を計算。これらの補正は移動局の位置に与えられ、補正はリアルタイムまたは後
処理で行われます。

dilution of precision(精度劣化)

測位の誤差に衛星の幾何学配置の与える影響。

DOPは以下の式で定義されます。

DOP=TRACE(ATA)

ATAは瞬時の測位解のデザイン マトリックス(衛星と受信機の配置による)。DOPファクターは
測位解のパラメータに依存します。

DOPはGPSアプリケーションで慣用的に使用されています。

GDOP 幾何学的(3次元の位置+時計のオフセット)

PDOP 位置(三つの座標)

HDOP 水平(二つの座標)

VDOP 垂直(高さのみ)

TDOP 時刻(時計の時差のみ)

RDOP 相対(60秒に正規化)

PDOP、RDOPも参照してください。

Doppler aiding(ドップラー補助)

コード フェーズの位置の観測のスムージングをするために、ドップラー キャリア フェーズの
観測を使用。

Doppler shift(ドップラー シフト)

衛星と受信機の相対的な動きにより生じる、信号の周波数の明らかな変化。

double−difference(2重差)

difference processing(相対処理)を参照。

dual−frequency(2周波)

GPS衛星からのL1とL2の両方を使用。GPS受信機、アンテナと使用の方法を説明。これは電
離層を通る信号による誤差を補正するために使用。

dynamic positioning(動的な測位)

移動受信機で一連の座標を時系列で決定する方法、各座標は1回のデータ サンプルから決
定され、通常はリアルタイムで計算。




 E 

earth−centered earth−fixed Cartesian coordinates(地心座標)

衛星の測位に使用される座標系。ECEFと略。

このシステムの原点は地球の質量の中心。x軸は0°N、0°Eを通る方向が正。y軸はx軸に垂
直、0°N、90°Eの方向が正。z軸は地球の平均回転軸で、北が正。WGS−84測地系はECEF
座標系を基準に定義されています。

easting(北距)

基準の子午線からの東方向(正)、西方向(負)の点のグリッド座標。

ECEF

earth−centered earth−fixed Cartesian coordinatesを参照。

ecliptic(黄道)

地球―太陽の軌道面。

Elevation(高度)

(1)ジオイド上(または下)の垂直距離。Orthometric height(標高)も参照。(2)衛星の位置を観
測する水平線からの角度。(1)と区別するためにelevation angle(仰角)と呼ばれる。

Elevation Mask(仰角マスク)

これ以下では衛星を捕捉すべきでないとされる最低角度です。建物や樹木やマルチパスによ
る誤差によって生じる妨害問題を回避するため、通常15°に設定されています。

Ellipsoid(楕円体)

地球の数学的モデルで、短軸のまわりに楕円を回転させることにより形成されます。地球をモ
デル化する楕円体では、短軸は対極軸、長軸は赤道軸です。楕円体は、両方の軸を指定する
か、あるいは長軸と扁平度を指定することによって完全に定義することができます。

二つの数量が楕円体を定義します。これは通常、長半径の長さaと扁平度f=(a−b)/aで、bを
短半径の長さとして求められます。扁平度(flattening)と準拠楕円体(reference ellipsoid)も参
照。

ellipsoid distance(楕円体距離)

楕円体上の2点間の距離。測地線長とは同じではありません。

ellipsoid height(楕円体高)

点と楕円体の表面を楕円体に垂直に測った高さ。物理的な高さ、海抜のような測地系による
高さとは同じではない。height above ellipsoid(楕円体上の高さ)またはHAEとも呼ばれていま
す。

ephemeris(軌道暦)

時刻の関数として天球上の物体の位置を表すデータの組。複数形はephemerides。各衛星は
制御部分によってアップロードされた近い将来の予測された位置を表した放送軌道暦を定期
的に放送しています。後処理プログラムは過去の衛星の正確な位置を表す精密軌道暦を使
用することができます。

epoch(エポック)

GPS受信機で使用される観測の間隔、cycle(サイクル)とも呼ばれる。

error(誤差)

測った値と真の値との差。測量の誤差は次の3つに分けられます。誤り、系統誤差、そしてラン
ダムな誤差です。最小自乗分析は誤りと系統誤差を見つけるために使用され、そして最小自
乗平均がランダムな誤差を量り、散らばらせるために使用されます。

error ellipse(誤差楕円)

位置の共分散マトリックスの要素から作られる理論的な形、これは予測したパラメータの不確
かな範囲を表します。

event mark(イベント マーク)

航空写真のカメラのシャッターが閉じられた様な、イベントが発生した時の記録。GPS受信機
はイベントの時刻とイベントについての英数字のコメントをキーパッドを通して入力したものを
含むイベントを記録することができます。イベントはキーパッドまたは受信機の外部ポートの一
つの電気的な信号入力によってトリガされます。

external date logging(外部データ ロギング)

GPS受信機から直接コンピュータのディスクに観測データを記録する方法。データは受信機か
らコンピュータにシリアル ポートを通して送られます。




 F

fales easting , fales northing(偽の東距、偽の北距)

負の座標値が出ることを避けるために地図投影の原点に指定された任意の座標。

Fast Static surveying(高速静止測量)

基準点測量に適応できる正確な結果の得られるトリンブルの測量手法。高速静止測量は静止
測量よりもやや精度が劣るが、非常に短い時間でよい。

FGCS

Federal Geodetic Control Subcommitte(連邦測地基準小委員会)

fixed coordinates(固定座標)

網平均を受けない点の座標。

flattering(偏平度)

楕円体の長半径と短半径の相対的な長さの数学的な表現。以下の式で表現されます。

f=(a−b)/a

ここで、fは扁平度、aは長半径の長さ、bは短半径の長さ。

flattering inverse(偏平度の逆数)

偏平度の逆数。偏平度の逆数は偏平度よりも理解しやすく覚えやすい。WGS−84の偏平度は
おおよそ298.25722。

frequency band(周波数帯)

特定の使用のための電磁スペクトラムの周波数帯。

frequency distribution(周波数分布)

採用された値の周囲で観測された大きさと分布。

fullwave(全位相)

信号を自乗した(コードレス)とコード受信の受信機で行われる観測の間の違いを表すために
使用する項目。L2Pコードを捕捉する受信機は全体のL2波長(24p)一全位相を使用した観測
ができます。自乗されたL2の搬送波のデータは12pの波長です。

fundamental frequency(基本周波数)

ふたつの周波数に最も共通な公約数。GPS衛星の基本周波数はF=10.23Mhz。L1周波数は
154F=1575.42Mhz。L2周波数は120F=1227.60Mhz。




 G

GDOP

Geometric Dilution of Precision(幾何学的な精度劣化)。ユーザの位置と時間におけるエラー
と、衛星の領域との間の関係。式GDOP=PDOP2+TDOP2によって定義されます。DOP

とPDOPの項をご参照ください。

geocenter

地球の中心

geodesic(測地線)

楕円体の表面の2点間の線で、表面に沿った2点間の最も短い距離。測地線は直線ではあり
ません(その方位角は一定ではありません)。

geodetic(測地)

測地は定義された楕円体を基準にして測ること、そしてその方向と距離の計算において地球
の曲率を測ります。

Geodetic datum(測地座標系)

ジオイド(物理的な地表)の一部または全体に合わせて設計された数学的モデルで、楕円体
と、座標系の原点として設定された地勢学的な地表面上の点との間の関係によって定義され
ます。

世界測地座標系は一般的に楕円体の大きさと形状、および地球の中心に対しての楕円体の
中心の位置によって定義されます。

各々の地域に最も適したものとしてさまざまな座標系が確立されてきました。例えば、ヨーロッ
パの地図はしばしば1950年のヨーロッパ座標系(ED−50)に基づいています。アメリカ合衆国
の地図はしばしば1927年または1983年の北アメリカ座標系(NAD−27,NAD−83)に基づいて
います。GPS座標はすべてWGS−84座標系の地表に基づくものです。

geographic coordinates(地理座標)

地球の表面のポイントを示すために慣習的に使用される座標。楕円体上の緯度、経度、高
度。

Geoid(ジオイド)

重力の等位面で、地球の表面の平均海面に非常に近い。楕円体と異なり、同じ重力の力によ
りジオイドの起伏があり、これはセオドライトとレベルの水準器に影響があります。

geoid height(ジオイド高)

与えられた点でのジオイドと楕円体の間の差。これはgeoid separation(ジオイド差)、または
geoid undulation(ジオイド起伏)とも呼ばれています。

GIS

Geographic Information System(地理情報システム)の略語。デジタルの形式で記憶された地
理データの入力、管理、分析および表示に使用されるコンピュータ化されたシステム。

GIS date acquisition(GISデータの収集)

地理情報システム(GIS)データベースのために位置データを収集する受信機のアプリケーショ
ン。GISデータの収集は座標と共に関心のある点の属性情報(認識番号や街路の名前)を受
信機に収集することを除いて、単独測位のデータ収集と同じです。

GMT

Greenwich Mean Time(グリニッチ標準時)

GPS

Global Positioning System(全地球測位システム)。NAVSTAR衛星、地上局およびGPS受信機
からなる航法、測位システム。

GPSIC

Global Positioning System Information Center(GPS情報センター)で米国沿岸警備隊によって
運用されています。GPSICは電話やBBSを通してGPSのステータスに関する情報を提供してい
ます。

GPS ICD−200

GPS Interface Control Document、米国政府発行の文書でGPS衛星と利用者部分のインター
フェイスについての完全な技術的な説明を記載。GPS受信機はこの使用を満足しなければな
りません。

GPS Time(GPS時刻)

GPSシステムで使用されている基準時刻。GPS時刻はGPSシステムが作られた時はUTCと一
致していましたが、地球の回転周期の変化により離れていきました。1994年7月の時点では、
GPS時刻はUTCより10秒遅れています。

great circle arc(グレート サークル アーク)

地球の表面上に作られるアーク(弧)、球の中心と面上の2点を通る面の交点、2点間の地球
の表面上の最も短い距離を構成。

Greenwich Mean Time(GMT)(グリニッチ標準時)

Universal Time(協定世界時)を参照。GMTとUTCはGPSの文章の中ではしばしば混用されて
います。

grid(グリッド)

地図投影の様な、2次元の水平面の長方形の座標システム。

grid distance(グリッド距離)

地図投影で座標を表現する2点間の距離。

grid transformation(グリッド変換)

地理と地図投影座標間の変換。

ground distance(地上距離)

平均の高さで、二つの基準点間を従来の測量機器で測った距離。

GPS week(GPS週)

1週間の間隔、日曜日の0000時で始まり、終わるGPS時刻。

GRS−80

1980年のGeodetic Reference System(測地基準系)。1983年北米測地系(NAD−83)の基に
なっている偏平な楕円体、または回転楕円体。測地系はWGS−84と同じ長半径と短半径で、
偏平度が少し異なっている。




 H

HI

ポイントの上のGPSアンテナの高さ。HIはアンテナ高と発音される。

もとはheight of instrument(機械高)の略。Corrected antenna height(補正されたアンテナ高)
とUncorrected antenna height(未補正のアンテナ高)を参照。

HAE

ellipsoid height(楕円体高)を参照。

halfwave(半位相)

L2の自乗のことを言う。自乗するともとのL2の波長の半分になる。

HDOP

Horizontal Dilution of Precision(水平精度劣化)。緯度と経度についてのDOPの誤差の大き
さ。DOPとPDOPの項をご参照ください。

histogram(ヒストグラム)

統計的な観測値の大きさと分布をグラフで表示。TRIMNET Plusの網平均では、網平均からの
残差はヒストグラムとしてプロットされます。




 I

inclination(傾斜角)

赤道面の様な、本体の軌道面と基準面間の角度。

independent(独立)

幾何学的または誤差に接続されていないサブネットワーク、観測そして基準点。

反対はcorrelated(相関)

integer ambiguity(整数値のあいまいさ)

ambiguity(あいまいさ)を参照。

integrated Doppler(積算ドップラー)

ある時間についてのドップラー シフト周波数、または位相の測定値。

Ionospheric Delay(電離層遅延)

電離層を通した電波は遅れます。遅れは電子定数と搬送波信号の影響によります。群遅延は
電離層の散乱と、信号の変調(コード)の影響にもよります。位相と群遅延は同じ大きさですが
符号は反対です。

issue of date ephemeris(軌道暦発行時刻)

軌道暦のバージョンを特定するための値。IODEと略。

iteration(イタレーション)

くりかえし処理の中のひとつのステップ。測量では、観測方程式、正規方程式、座標の平均そ
して残差の計算の形成を含む平均計算の完全なセット、Iterationは安定するまで繰り返され、
それは平均された座標の偏差がゼロになるまでです。




 J

JPO

GPSのJoint Program Officeで、米国の空軍内にあります。JPOは米国空軍のプログラム マ
ネージャ、陸軍、海軍、工兵隊、沿岸警備隊、軍の地図局とNATOの担当プログラム マネー
ジャによって構成されています。

Julian date(ユリアス日)

その年の始めからの日、日にちを区別するために1から366(366はうるう年)で表す、

001は1月1日。




 K

Kalman filter(カルマン フィルター)

雑音のあるところで、時間的に変化する信号を捕捉するために使用する数値的な方法。信号
が時間的にゆっくりとしたパラメータによって特性付けられる場合、カルマン フィルターはどの
ようにして入力された観測を時間の関数としてこれらのパラメータを最適に推定するための処
理をするかを知るために使用されます。

Keplerian orbital elements(ケプラーの軌道要素)

天体の軌道について表したパラメータのセット。

a 長半径

I 傾斜角

Ω 昇交点黄経

e 離心率

f 偏平度

ω 近日点引数

kinematic surveying(キネマティック測量)

短い観測時間でGPSの搬送波の位相による測量を行う方法。この方法は短い観測時間で効
率的な地形測量が可能ですが、その反面高いPDOP、マルチパス、そして衛星の受信中断の
影響を受けやすくなっています。Continuous Kinematic surveying(連続キネマティック測量)お
よびStop−and−Go Kinematic surveying(ストップ アンド ゴー キネマティック測量)を参照
して下さい。




 L

L Band(Lバンド)

390Mhzから1550Mhzの間の周波数帯。

L1

衛星のデータを放送するためにGPS衛星によって使用される第1のLバンド周波数。その周波
数は1575.42Mhzです。これはC/Aコード、Pコード、航法メッセージによって変調されています。

L2

衛星のデータを放送するためにGPS衛星によって使用される2番目のLバンド周波数。その周
波数は1227.6Mhzです。これはPコード、航法メッセージによって変調されています。

lane(レーン)

搬送波のビート信号、あるいはふたつの搬送波ビート信号間の差のいずれかのゼロ位相の隣
接した線(あるいは面)によって閉じられた面(または量)。地球の表面ではゼロ位相の線は完
全な瞬間の位相測定で正確な整数値を持つ観測値についてのすべての点の軌跡です。3次元
ではこの軌跡が面となります。

Laplace equation(ラプラスの方程式)

天文的な観測をすることによって高さの偏差を計算する古典的な手法。

latitude(緯度)

地球の面上の位置の北/南の座標。緯度は赤道の北、南についての角度。伝統的に北は
正、南は負として表しています。

latitude of origin(原点の緯度)

地図投影のゾーン定数、これは北の座標をベースにしています。

level of significance(信頼度)

確度の表現;通常いわれている確度は、統計的な論拠の上では正しい。1シグマの(標準)誤
差は68%の信頼度。1次元の誤差について、95%の信頼度は1.96シグマに等しく、99%の信頼度
は2.576シグマに等しい。

LGH

Local geodetic horizon(局所的な測地水平面)の略。

local geodetic horizon(局所的な測地水平面)

楕円体に接する与えられた点の楕円体高での平面。local geodetic horizonの座標の値は
North(北)、East(東)そしてUP(上)表されます。LGHは楕円体上のベクトルのモデル化の前
に、ECEFの差の回転のために使用されます。LHGの要素から計算された方位角は楕円体の
モデルの一部として補正しなければなりません。

lock(ロック、捕捉)

GPS受信機が衛星の信号を受信して、認識している状態。もし信号が中断した場合、受信機
はloss of lock(ロックを失う)となり、キネマティックやリアルタイム測量における中断の共通の
原因になります。

longitude(経度)

地球の面上の点の東/西の座標;地球の回転軸と0°の子午線を通る平面、および回転軸と
ある点を通る平面との間の角度。




 M 

major axis(長半径)

楕円の二つの軸の長い方。楕円体は楕円を短軸に沿って回転させたもの。楕円体の定義に
よく使用されるパラメータは長軸、または(major axis/2)、でaと表されます。

map projection(地図投影)

楕円体の曲面を直角座標に変換するために使用される厳密な数学表現。

mapping angle(マッピング アングル)

地図投影の北とある点の経度の子午線の角度。

mask(マスク)

Elevation mask(仰角マスク)とPDOP mask(PDOPマスク)を参照。

mean sea level(平均海面高)

地球の表面のモデルで特定の点で長い間平均された海面の高さを表す、または与えられた緯
度、経度でのモデル化された表面の高さ。MSLと略。

Mhz

megaherts(メガヘルツ)の省略形。

microstrip antenna(マイクロストリップ アンテナ)

2次元の、平板、基板上に貼られた金属箔を精密にカット。トリンブルのGPSアンテナのほとん
どは素子としてマイクロストリップ アンテナを使用。

minor axis(短軸)

楕円のふたつの軸の短い方。楕円の定義パラメータのひとつが短軸、または(minor axis/2)で
bと表されます。

modeling(モデル化)

楕円体の様に、ある定義された座標系上で観測と関係する誤差を数学的と幾何学的に表現。

monitor station(モニター ステーション)

衛星の時計と軌道パラメータをモニターする世界中のステーションのひとつ。モニター ステー
ションによって収集されたデータは補正が計算され、制御を行うマスター ステーションにリンク
されます。補正はアップロード ステーションから少なくとも1日に1回各衛星にアップロードされ
ます。

MSL

mean sea level(平均海面高)を参照。

multibaseline solution(マルチベースライン解)

同じセッションで記録された観測から複数のGPSベクトルの計算を同時に行うこと。DOSベース
のプログラムTRIMMBPはマルチベースラインの解を計算することができます。

multichannel receiver(マルチチャンネル受信機)

複数の独立したチャンネルを持つGPS受信機。このような受信機は各チャンネルが連続して
ひとつの衛星を受信するのでSNRが高い。

multpath error(マルチパス エラー)

マルチパスの干渉が原因のGPS受信機による測位計算の誤差。

Multipath interference(マルチパス干渉)

受信機が同時に送信局からと地表の様な何かに反射した信号を受信した時に作られる干渉。
マルチパス干渉はテレビの画面に現れる「ゴースト」に似ています。

multiplexing channel(マルチプレクス チャンネル)

ひとつの受信チャンネルを衛星のメッセージ ビット レート、50ビット/秒に同期した間隔で、複
数の衛星信号(別な衛星から)で順次切り替える方法。したがってひとつのシーケンスは20ミリ
秒の複数倍で完了します。




 N 

NAD−83

北米とその近辺で使用されている精密な水平座標を使用した基準座標系。これは”North
American Datum,1983”の短縮形。NAD−83の準拠楕円体のパラメータはGRS−80として知ら
れており、WGS−84楕円体のパラメータと非常に近い(完全ではない)。

NAD−27

1927年 North American Datum(北米測地系)。水平の測地系はClarke 1866楕円体を基にし
ています。Clarke 1866の楕円体はWGS−84の楕円体と完全に異なっています。

narrowlane(ナローレーン)
L1とL2の搬送波位相の観測の線形結合(L1+L2)で、収集したベースライン データの電離層
の影響を除くために使用します。ナローレーンの実行長は10.7cmです。

NAVDATA

各衛星より放送される航法メッセージでL1とL2の両方に乗せられています。このメッセージに
は、システム時間、時計の補正パラメータ、電離層による遅延モデルパラメータ、および衛星
の軌道暦と健康状態が含まれます。GPS受信機は、ユーザの位置と速度を取得する際に、
GPS信号を処理するために使われます。

NAVSTER

GPS衛星に付けられた名前。NAVSTERはNAVigation satellite Timing And Rangingの短縮形。
NAVSTER衛星は大変正確な原始時計を積んでおり、信号を放送します。

network adjustment(網平均)

測量網の不整合を解くことによって処理を行う。網平均のよい方法は最小自乗法です。最小
自乗では、解は連立方程式を使用して行われ、重みをつけた観測値の残差の自乗の和を最
小にするように行われます。

トリンブルのTRIMNET Plusプログラムは間接観測法と呼ばれる手法を使用しています。

NGS

米国のNational Geodetic Survey(国家測地調査所)、米国政府の測地、測量の機関。

NMEA−0183

National Marine Electronics Association(NMEA:全国海洋電子機器協会)によって作られた標
準で、海洋航法機器との航法データの通信についての電気的な信号、データの伝送プロトコ
ル、タイミングと文字列のフォーマットを定義しています。多くのトリンブルのGPS受信機は標準
のNMEA−0183メッセージを出力することができます。

normal distribution curve(正規分布曲線)

確率論に従った期待値の近傍のランダム変数の理論的な分布を図で表示したもの。ヒストグ
ラムと共に使用されます。

normal section

楕円体の面と平面の交点で作られる線。

northing(北距)

基準子午線からの北方向の直角座標(正)または南方向(負)の距離。




O

observation(観測)

マーク(ポイント)で、またはマーク間を移動しながら動的に行われる観測のセット。GPS受信機
は衛星信号を捕捉し解析することによって観測を実行します。

observation session(観測セッション)

ふたつ以上のGPS受信機が同時にデータを収集している間の時間間隔。

occupation(静止観測)

静止測量法では、観測をしている間ポイント(マーク)上で受信機(アンテナ)を静止させます。

Orthometric height(標高)

あるポイントとジオイド面との間の直角な垂直距離。

outlier(範囲外、異常値)

推定された誤差に対して残差が非常に大きい時に統計的な解析によって示された観測。この
言葉はヒストグラムのグラフ表示からきている。

overdetermined(オーバーデータミン)

網の座標の計算に必要な観測よりも多い観測のある網。

Overdetermined solution(オーバーデータミン解)

測位に必要な最少衛星数以上の衛星から取得した情報で計算した解(測位)。GPS受信機は
可能な限り精確な位置を計算するために追加の情報を使用することができます。




 P

P−code(Pコード)

Precise code(精密コード)またはProtected code(保護されたコード)。NAVSTAR衛星から放
送されるコード、そして衛星の信号の遅れ、そして擬似距離を決めるためにGPS受信機によっ
て使用されます。

PコードはGPSの搬送波上に非常に長い(約1014ビット)バイフェーズ変調した擬似ランダムの
バイナリーのデータです。チップレートは10.23Mhzで、38週間後に繰り返されます。各衛星はこ
のコードの独自の1週間の部分を使用しています。

Coarse/Acquisition code(C/Aコード)、Anti−Spoofing(アンチスプーフィング)とY−code(Yコ
ード)も参照してください。

Parity error(パリティ エラー)

データ転送や処理中にデータが壊れた時にデジタル機器によって検出される誤り。多くの機器
はデータの各バイトまたはワードに冗長なパリティ ビットを付加しており、パリティ ビットを再
計算し、受信または記憶されたものと比較することによって瞬時に壊れたかどうかを検出する
ことができます。

PDOP

Position Dilution of Precision(位置の精度劣化)。単位を持たない数値で、ユーザの位置の誤
差と衛星の位置の誤差との関係を表します。幾何学的には、PDOPは、1を受信機から4つの
観測される衛星に向かって走行する線によって形成されるピラミッドの容量に割ったものに比
例します。位置設定が「良い」と見なされる数値とは、例えば3と言うふうに小さく、7より大きな
数値は良くないと見なされます。このように、小さなPDOPは広く拡散した衛星に対応づけられ
ます。PDOPは、水平DOPおよび垂直DOPとのあいだにPDOP2=HDOP2+VDOP2の関係があり
ます。

PDOP Mask(PDOPマスク)

受信機が位置の計算を行う最大の高PDOP値です。衛星の幾何学的な位置がPDOPを設定さ
れたマスクより大きい場合、受信機は測位を停止します。

phase lock(フェーズロック)

発振器の信号の位相を基準信号の位相に正確に合わせる手法。この手法は二つの信号の
位相を比較し、基準発振器周波数を調整するために信号の位相差を使用します。それにより
位相の差はなくなります。cycle slip(サイクルスリップ)を参照。

phase observable(位相観測値)

reconstructed carrier phase(搬送波の再生)を参照。

point positioning(1点測位)

autonomous positioning(単独測位)を参照。

positioning mode(測位モード)

GPS受信機の計算する単独測位のタイプを指定するモード。測位モードは自動2D/3D1、3D、
2D、と1Dです。測位モードと使用可能な衛星数は受信機の計算する測位のタイプを決定しま
す。受信機の測位モードは測位を記録するかどうかは決定しません。

postprocess(後処理)

データが集録された後で計算機で衛星データを処理する。後処理プログラムはベースライン、
位置、その他を計算します。トリンブル社は各種の手法で収集されたデータを各種のアプリケ
ーションに使用するためのいくつかの後処理プログラムを提供しています。GPSurveyは測量
のアプリケーションに使用する後処理プログラムです。

precise ephemeris(精密軌道暦)

過去のGPS衛星の正確な位置を表すデータのセット。特定の時刻の精密軌道暦はGPSICを含
む多数の機関から入手できます。broadcast ephemeris(放送軌道暦)、ephemeris(軌道暦)を
ご参照下さい。

precise positioning service(精密測位サービス)

GPSの持つ最高レベルの軍用の動的測位精度で、2周波のPコードを基にして、耐ジャミング
(anti−jam)と耐妨害(anti−spoof)を持つ。このサービスは暗号化されるという条件があり、そ
して暗号化された場合は米軍の機関と他に認められた利用者のみが使用可能です。PPSと省
略。standard positioning(標準測位サービス)も参照。

prime vertical

天球の子午線に直角な垂直円。

PRN

(1)Pseudo random noise(擬似ランダム雑音)、雑音のようにランダムに点在するように見える
一連の二進バイナリ列ですが、完全に複製することができます。PRNコードは完全に偶然な場
合を除き、すべての遅延やラグに対する非常に低い自動相関値を持っています。各GPS衛星
は、それぞれ独自のC/AおよびP擬似乱数雑音コードを送信しています。GPS受信機はPRNを
衛星を特定し、捕捉するためと、擬似距離を計算するために使用します。

(2 )Pseudo random number(擬似乱数番号)

projection(投影)

曲面から平面への座標のマッピング。あるいはこの様な変換をするための数学的な規則。投
影は平面の地図を作るために使用され、地球の面やその一部を表します。

propagated errors(伝播誤差)

推定された観測誤差から得られた計算された誤差。伝播された座標の誤差は、例えば、点間
の方位角、距離、そして高低差の相対的な誤差に伝播するということです。

propagation delay(伝播遅延)

衛星の信号が受信機に到達するのに必要な時間の増加、大気を通る伝播が原因・衛星との
距離は信号の移動時間で計算されるので、伝播遅延は計算された距離について誤差となりま
す。伝播遅延は、低い仰角と高い緯度で最も著しい。Pseudorange(擬似距離)も参照。

pseudo range(擬似距離)

衛星とGPS受信機のアンテナの位相中心間の距離、信号の伝播時間と光の速度を積して計
算されます。伝播時間は衛星から受信したGPSコードとGPSで発生したGPSコードの複製を並
べる(相関)のために必要な時間のシフトから計算されます。擬似距離と実際の距離の差は衛
星と受信機の時計のオフセット(差)、伝播遅延と他の誤差によります。

Pseudo range correction(擬似距離補正)

RTCM−104メッセージ フォーマットで、既知点の固定局で測られた衛星信号から計算された
擬似距離において誤差を表す情報の単位。略式ではcorrection(補正)と呼ばれる。補正はよ
り正確な位置を計算するためにDGPSの移動局によって得られた衛星データに適用します。補
正はリアルタイムの使用には無線による放送で、あるいは後処理のために記録されます。
PRCと略。




 R

range(距離)

衛星から観測者への実際の距離。pseudorangeも参照。

range rate(レンジレート)

衛星から受信機への距離の変化の割合。衛星の搬送波のドップラーシフトを測ることによって
得られます。

RDOP

Relative Dilution of Precision(相対精度劣化)。以下の式で定義されます。

RDOP=√σdx2+σdy2+σdz2

単位はメートル/サイクルです。

RDOPに二重差測定の不正確さを乗ずると球面の相対−位置誤差が得られます。RDOPは静
止モードにおけるリアルタイム測量の間の受信機の観測の妥当性の目安となります。

Real−Time Kinematic(リアルタイム キネマティック)

RTKと略。リアルタイム測量を参照。

Real−Time Surveying(リアルタイム測量)

リアルタイムで非常に正確な座標を得る測量手法。RTSと略。これはキネマティック測量の種
類ですが、リアルタイムで移動局がベースラインを計算することができるように固定局と移動局
の無線リンクを使用します。十分なユーザ入力を与えたハンドヘルド データ コレクターは
WGS−84から現地の座標系への必要な数学的な変換を実行します。キネマティック測量のよ
うに、高いPDOPと衛星の受信中断には敏感です。

receiver(受信機)

GPSに関して、receiver(受信機)はGPS受信機のことです。他の形式の受信機については混
乱がある場合は、例えば、”communication receiver(通信受信機)”とします。

reconstructed carrier phase(再生された搬送波)

到来するGPS搬送波のドップラー シフトの位相と受信機で作られる一定な基準周波数の位相
の差。静止の測位では、再生された搬送波は受信機クロックによって決められたエポックによ
ってサンプルされます。

再生された搬送波の位相は到来した信号の連続的に積分されたドップラー シフトにより変化
し、衛星と受信機の基準発振器間の周波数オフセットの積分値によってバイアスされていま
す。

再生された搬送波の位相は、いったん最初の距離が判ったら(または位相のアンビギュイテ
ィ)、衛星と受信機の距離に関係があります。GPS搬送波の1波長(19cm)の衛星と受信機間
の距離の変化は再生された搬送波の1サイクルの変化になります。

redundancy(冗長度)

計算された量が余計にあることによる大きさ。これは、その値を決定するのに必要な以上の観
測があることによる大きさです。統計では、冗長度は通常degree of freedom(自由度)で表さ
れます。

redundant observation(冗長な観測)

少なくとも二つの異なる状況で行われた観測、または特定の変数を決めるのに必要以上に貢
献する観測。

reference ellipsoip(準拠楕円体)

特定の測地系の基となる楕円体。GPSでは、準拠楕円体はWGS−84で、長半径は地球の赤
道の半径で、短半径は地球の平均回転軸(極軸)。

reference factor(リファレンス ファクター)

standard error of unit weight(単位重量の標準誤差)を参照。

reference position(基準位置、リファレンス ポジション)

GPS受信機のアンテナがおかれているマーク上の座標。reference position(基準位置)は、マ
ニュアルで入力されるか、受信機で計算された位置から引き出されます。

reference variance(リファレンス バリアンス、基準分散)

reference factor(リファレンス ファクター)の自乗。

relative positioning(相対測位)

ひとつのポイントの位置を決定する以上に非常に精度の高いふたつのマーク間の位置の差を
決定する手法。GPS受信機のアンテナは各マーク上に置かれ、同時に、同じ衛星の観測をす
るために使用されます。衛星のクロックの誤差や伝播遅延の様な両方の観測に共通な誤差は
位置の計算で消去されます。この手法は搬送波の差をとる方法を使用していませんが、一方
のアンテナまたは固定点で計算されたディファレンシャル補正を二番目のアンテナの位置に適
用します。

residual(残差)

最小自乗法を実行する観測の補正値。また、観測値とその値にたいして計算された値の差。

RINEX

Receiver Independent Exchange format(受信機に独立な交換フォーマット)の略。異なるGPS
受信機、ソフトウエァ会社間のGPSデータの交換のために使用される標準フォーマット。フォー
マットは3つの基本的なGPSの観測値である、時刻、位相と距離を含んでいます。RINEXフォー
マットの完全な説明はCommission VIII International Coordination of Space Techniques for
Geodesy and Geodynamics GPS Bulletin, May−June 1989に記載されています。

rotated meridian(回転子午線)

Oblique Mercator(オブリーク メルカトール)地図投影のゾーン定数。

rotation(回転)

座標変換において、座標系の原点のまわりを座標軸が動く角度。

rover(移動局)

測量するマーク上で衛星データを収集する受信機。Rover(移動局)は受信機自身と、受信機
のアンテナ、レンジポール、あるいは他のサポートするケーブル、機器。また、測量受信機、あ
るいは、ある方法でディファレンシャル ステーションとも言われます。

RMS

Root Mean Square(ルート平均の自乗)。地点の測定値の精度を表現するために使われま
す。中に位置の固定の約70%が存在する誤差の円の半径のことです。距離の単位または波
長のサイクルによって表現することができます。

RTCM

Radio Technical Commision for Maritime Services(海上無線技術委員会)。RTCM−SC104の
定義と更新に責任を持つ。

RTCM−SC104

ディファレンシャル補正の標準フォーマット。固定局から移動局へ補正情報を送信するために
使用されます。正式ではありませんがRTCM−104とも呼ばれています。

RTK

Real−Time Kinematic(リアルタイム キネマティック)の略語。Real Time Surveying(リアルタイ
ム測量)を参照。

RTS

Real Time Surveying(リアルタイム測量)を参照。




 S 

SA

Selective Availability(セレクタブル アベィラビィリティ)を参照。

satellite date(衛星データ)

GPS衛星によって送信されるデータ。GPS受信機がファイルに記録するデータを表すためにも
使用されます。これは衛星から受信したデータの他に受信機で使用された、または発生された
データを含みます。

satellite datum(衛星の測地系)

WGS−84(現在)とWGS−72(使用中止)。衛星暦の座標の基本で、GPSの地上モニター局に
よって決まる座標の値を基にしています。

satellite geometry(衛星の幾何学的配置)

GPS受信機から見て、ある時刻のGPS衛星の相対的な配置。高い(あるいは低い)PDOPによ
る位置は、悪い(よい)衛星の配置であると言われます。

SATNAV

TRANSIT衛星システムでの航法に対する用語。TRANSITと新しいGPSとの大きな違いは、
TRANSIT衛星は90分周期で、低い極軌道であるということです。

scale factor(スケール ファクター)

地図投影において、測地線長と投影距離間の変換に使用される乗数。

Selective Availability(セレクティブ アベイラビリティ)

米国の国防総省による特権のない(民間の)受信機によって計算された単独測位の位置精度
を制限するプログラム。セレクティブ アベイラビリティはGPS衛星のC/Aコードに誤差を与える
ことによって行われています。セレクティブ アベイラビリティが行われている場合、単独測位の
水平座標は2D RMSで100メートル以内の誤差があります。セレクティブ アベイラビリティはSA
と略されており、Anti−Spoofing(アンチ スプーフィング)ASと混同しないようにしてください。

Anti−Spoofing(アンチ スプーフィング)も参考して下さい。

semimajor axis(長半径)

楕円体の長軸の半分。

SEP

Spherical Error Probable(確率誤差球)、3次元の測位誤差の50パーセントの値として定義さ
れる精度の統計的な表現。したがって、半分の結果はその半径が3−D SEPの等しい球の中
にあります。

session(セッション)

ひとつ、または複数のGPS受信機が衛星のデータを記録する間隔。

sigma(シグマ)

標準誤差:σを表すために使用される記号。

simultaneous measurments(同時観測)

同じタイムフレーム、または近い時間で、これはパラメータ推定ではなく観測方程式の補正項
に含まれる時刻の差のエポックの観測です。

single−baseline solution(シングル ベースライン解)

ひとつのGPSベクトルと関連する誤差の計算。

single frequency(一周波)

GPS衛星からL1搬送波のみを使用。

受信機、アンテナ、手法等について使用。

Dual−frequency(二周波)も参照してください。

slope distance(斜距離)

ひとつのマークからもう一方への3次元なベクトル距離。2点間の最短距離(弦)。

SNR

Signal−to−noise ratio(信号対雑音比)。信号レベルとも呼ばれています。SNRは衛星信号の
強度を表すために任意の、単位のない値を使用します。SNRの範囲は、0(信号なし)から35ま
でです。高高度にある衛星は10代後半から20前半のSNRを持っています。5より低いSNRは使
用不能と見なされています。

Space Segment(宇宙部分)

NAVSTAR GPSの一部で、宇宙で運用されている衛星のことです。Control Segment(制御部
分)、User Segment(利用者部分)も参照してください。

spheroid(球体、回転楕円体)

ellipsoid(楕円体)を参照。

spread spectrm(スペクトラム拡散)

周波数スペクトラムを広い範囲で信号の拡散をする無線通信の形式、しかしスペクトラムは他
の通信と共有が可能。GPS衛星はPRNコードでLバンド信号を変調することによって、スペクト
ラム拡散通信を使用しています。これはGPS受信機がすべての衛星を受信し、そして確実に
認識し、そして雑音とマルチパスの干渉に耐えられます。

squaring−type channel(スクウェアリング、自乗形式のチャンネル)

コード変調を含まない搬送波の第二次高調波を得るためにそれ自身受信した信号を乗ずる
GPS受信機のチャンネル。コードレス受信チャンネルで使用。

standard error(標準誤差)

誤差の統計的な推定、観測の無限数の68%がこの値と同じか小さい絶対誤差です。

standard error of unit weight(単位重量の標準誤差)

平均された網の観測の残差の大きさと推定された平均値の(apriori)観測誤差の比較。

standard parallels(標準平行)

zone constants(ゾーン定数)を参照。

standard positioning service(標準測位サービス)

民間の利用者のためにGPSで持っている1周波C/Aコードの使用による測位精度のレベル。
標準測位サービスの精度はSelective Availability(セレクティブ アベイラビリティ)により制限さ
れています。precise positioning service(精密測位サービス)も参照してください。

State Plane Coordinates(平面座標)

米国の法令により採用された横メルカトルとランベルト地図投影の特別な定義。これはNAD−
27とNAD−83についての定義があります。

static surveying(静止測量)

ステーション間の精密なベースラインを計算する測量手法だが、普通は1時間程度の長い観
測時間が必要。その精度が高いことにより、静止測量は特に基準点測量に適しています。

station(ステーション)

(1)アンテナ、三脚またはレンジポールなどと共に、GPSの観測を実施するために使用される受
信機。通常はbase station(ベース ステーション)の様な句で使用されます。

(2)受信機を設置した場所。

(3)その座標が受信機のメモリーに記憶されている場所、そして静止とリアルタイム測量で受信
機の位置を指定するために使用されます。

stochastic model(推計学モデル)

特定のランダム変数に対する統計的な記述と誤差のモデル。モデルは分散−共分散マトリッ
クスを通して観測の相対的な精度についての情報を持っています。

stop−and−go kinematic surveying(ストップ アンド ゴー測量)

数秒から約2分間の短い観測で、各測量マークについて移動局が停止するキネマティック測量
の一種。

SV

Satellite vehicle(サテライト・ビークル)またはSpace vehicle(スペース・ビークル)。

GPS衛星。

synch time(同期時間)

受信機が位置またはデータ ロギングのいずれかを更新する間隔。

epoch rate(エポック間隔)としても知られています。




 T 

tau criterion(タウ検定)

観測の異常値を見つけるための統計手法。

TDC1

Trimble data collector(トリンブル データ コレクター)を参照。

TDOP

Time Dilution of Precision(時刻の精度劣化)、GPS時刻からのユーザ クロックのオフセットに
よる測位におけるDOP誤差の大きさ。DOPの項をご参照ください。

timebase(時刻ベース)

GPS受信機の内部時刻源。トリンブルのGPS受信機は時刻ベースとして内部の水晶時計を使
用しています。

TOW

Time of week(週の時刻)、GPS時間の土曜日の真夜中/日曜日の朝(00:00)から始まる秒単
位での時刻。

tracking(トラッキング、捕捉)

衛星からの信号の受信と認識。例えば、受信機は”tracking six satellites”(6衛星捕捉中)と表
示します。受信機は捕捉しているすべての衛星からの信号の使用が必要ではありません、例
えば、仰角マスク以下の衛星からの信号は捕捉されますが、使われないでしょう。

transformation(変換)

ある座標系から他への変更のための座標の回転、シフトと縮尺(スケール)。

translocation(トランスロケーション)

位置が知られているマークの助けを借りてマークの位置を決定する手法。最初に既知のマー
クの観測した位置と入力した位置との差が決定されます、その後差は他のマークの観測した
位置に加えられます。relative positioning(相対測位)とdifferential GPS(ディファレンシャル
GPS)の基本として使用されます。

Trimble Data Collector(トリンブル データ コレクター)

移動するGPS受信機の制御のために設計されたハンドヘルドな装置;データ管理にも使用され
ます。これはリアルタイム測量には必要な機器であり、キネマティック測量での使用が推奨され
ます。サーベイ コントローラ ファームウェアの使用を表すためにTDC1またはTDC1/Survey
Controller(サーベイ コントローラ)と呼ばれます。

trop(気象)

気象補正。大気の遅延を補正するために衛星の観測に適用される補正。




 U 

UHF

ultra high frequencyの略。

uncorrected antenna height(補正されていないアンテナ高)

アンテナのタイプによる特定の方法に従って測った地上のアンテナ高。ほとんどの場合、測定
はマークからアンテナのグランドプレーンの指定された点へ対角線上に行います。GPS受信機
または後処理プログラムはその補正していない高さからアンテナの真の(補正した)高さを計
算しなければなりません。

universal time(世界時)

グリニッチ子午線での太陽平均時。各種のUniversal Time(世界時)が使用されています。

〈UT0〉  星の観測から直接推定したUniversal Time、そしてUniversalとSidereal  (恒星)時と
の間に3分56.555秒の関係があります。

〈UT1−UT0〉極運動にたいして補正された世界時

〈UT2−UT1〉地球の回転率における季節変化を補正した世界時。

〈UTC〉   Universal Time Coordinated(協定世界時)

GPS時はGPS時が定義された時はUTCと同じでしたが、地球の回転率の変化のためにUTCが
影響を受け、GPSは受けなかったので離れています。1995年4月現在GPS時はUTCより10秒
遅れています。

URA

user range accuracy(ユーザ距離精度)の短縮形。誤差の大きさは恒星の問題と使用した特
定の衛星のセレクティブ アベイラビリティ(SA)によって生じます。32メートルのURAはセレクテ
ィブ アベイラビリティが実行されていることを示しています。URAの値はControl Segment(制
御部分)によってセットされ、そして衛星から放送されます。

US Survey Foot(米国測量フット)

NAD−27の正式な尺度の単位、1200/3937メートル=1フィート、39.38インチ=1メートルとして
も表示されます。

User Segment(ユーザ セグメント)

GPS衛星の信号を使用するGPS受信機の集合的な名前。世界のGPS受信機の全体がユーザ
セグメントを構成しています。Control Segment(制御部分)、Sapce Segment(宇宙部分)も参
照下さい。

UTC

Universal Time Coordinated(協定世界時)。Universal Time(世界時)を参照。

UTM

Universal Transverse Mercator Map Projection(ユニバーサル横メルカトール地図投影)。横
メルカトール投影の特別なケース。UTMグリッドとした省略され、6度の経度の幅の、60の北−
南のゾーンに分割されています。




 V 

variance(分散)

標準誤差の自乗

variance−covariance matrix(分散−共分散行列)

観測値のグループの分散と共分散を表す数値の組。

VDOP

Verticle Dilution of Precision(垂直精度劣化)、測位の高さの要素についてのDOP誤差の大き
さ。DOPの項もご参照ください。

vector(ベクトル)

GPSでは2点間の3次元のラインで、地心座標のdx,dy,dzの要素で表される。




 W 

weight(重量)

観測値の分散の逆数

weighting strategy(重量戦略)

網平均において、分散−共分散行列を補強するために使用する値の集合。

WGS−84

World Geodetic System(1984)(世界測地システム)、GPSと測量で標準的に使用されている測
地系。

WGS−84測地系はWGS−84楕円体をもとにしています。長半径は6378.137km、偏平度の逆
数f−1は298.257223563です。

WGS−72

World Geodetic System(1972)(世界測地システム)、1987年まで使用されていた数学的な準拠
楕円体。長半径は6378.135km、偏平度の逆数f−1は298.26です。WGS−84に置き換わりまし
た。

widelane((ワイドレーン)

L1とL2の搬送波位相観測の線形結合(L1_L2)で、その波長(83.2p)が役に立ちます。ワイド
レーンは長いベースラインの整数値バイアスを探すのに役の立ちます。




 X 

x,y,z

直角座標と地心座標で意味が異なるが、座標の名前がよく混乱します。

直角座標系では、xは東西の軸で、yは南北の軸、zは高さを表わします。(ただし、日本ではx
を南北の軸、yを東西の軸で表わします。)

ECEF座標系(地心座標系)では、x、y、zの意味は地球の中心を原点とする座標で表わしま
す。




 Y 

Y−code(Yコード)

Pコードに含まれる情報を暗号化したもの、アンチ スプーフィングが行われている時にPコード
に代わってGPS衛星が送信します。Yコードは許されたユーザ(主に軍)のみが使用可能な暗
号化された情報です。




 Z 

zenith(天頂)

観測者の天に向かって真上の点。

zone constants(ゾーン定数)

地図投影を定義するために使用するパラメータの組。この定数は中央子午線、標準平行、と
原点の緯度を含んでいます。





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